PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午後 第10問

理学療法評価学第50回午後

第50回 理学療法士国家試験 午後 第10問(理学療法評価学)の正答は 4 です。MMT表より横隔膜5・上腕二頭筋4・短橈側手根伸筋2、上腕三頭筋2、深指屈筋0・小指外転筋0で、手関節背屈は可能だが手指屈曲・肘伸展は不十分です。

問題
26歳の男性。仕事中の事故によって頸髄損傷を生じた。S4、5領域の運動機能と感覚機能とは完全に喪失していた。徒手筋力テストの結果を表に示す。(横隔膜:5、短橈側手根伸筋:2、深指屈筋:0、上腕二頭筋:4、上腕三頭筋:2、小指外転筋:0)到達可能と予測される動作はどれか。
第50回午後第10問 図
  1. 1. 更衣
  2. 2. 自己導尿
  3. 3. プッシュアップ動作
  4. 4. 自助具を用いた食事動作
  5. 5. ベッドから車椅子への移乗動作

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 自助具を用いた食事動作

MMT表より横隔膜5・上腕二頭筋4・短橈側手根伸筋2、上腕三頭筋2、深指屈筋0・小指外転筋0で、手関節背屈は可能だが手指屈曲・肘伸展は不十分です。残存レベルはおおむねC6で、テノデーシス(腱固定作用)と自助具を用いれば食事動作が到達可能です。


【各選択肢の解説】

1. 更衣
❌ 誤り。C6レベルでは上衣の更衣に時間と工夫を要し、自立は困難なことが多く「到達可能と予測される動作」として最適ではありません。
2. 自己導尿
❌ 誤り。手指の巧緻動作(深指屈筋0・小指外転筋0)が不十分で、C6では自己導尿の自立は一般に困難です。
3. プッシュアップ動作
❌ 誤り。上腕三頭筋(肘伸展)がMMT2と弱く、体幹を持ち上げるプッシュアップは困難です。
4. 自助具を用いた食事動作
✅ 正しい。手関節背屈(短橈側手根伸筋)が残存しテノデーシスで把持を補い、万能カフ等の自助具を併用すれば食事動作が到達可能です。
5. ベッドから車椅子への移乗動作
❌ 誤り。肘伸展(上腕三頭筋2)が弱く、自立移乗(プッシュアップを要する)は到達目標として困難です。

【試験対策ポイント】

頸髄損傷の残存レベルとADLの対応は頻出。

レベルキー筋到達ADL目安
C5上腕二頭筋・三角筋肘屈曲可・電動車椅子
C6手根伸筋(背屈)テノデーシス把持・自助具で食事/整容
C7上腕三頭筋プッシュアップ・移乗・更衣自立

ポイントはC6=手関節背屈でテノデーシス把持C7=肘伸展でプッシュアップ・移乗自立。上腕三頭筋2では移乗が難しい、と判断できます。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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