第50回 理学療法士国家試験 午後 第13問
人間発達学第50回午後
5歳の男児。脳性麻痺で痙直型四肢麻痺である。粗大運動機能は側臥位までの寝返りが可能。背臥位と背臥位から引き起こしたときの状態を図に示す。臨床症状として可能性が低いのはどれか。\n1. 足クローヌス陽性\n2. 下肢の伸筋共同運動\n3. 緊張性迷路反射の残存\n4. パラシュート反応陽性\n5. 股関節外転の可動域制限
- 1. 足クローヌス陽性
- 2. 下肢の伸筋共同運動
- 3. 緊張性迷路反射の残存
- 4. パラシュート反応陽性 ✓
- 5. 股関節外転の可動域制限
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — パラシュート反応陽性
パラシュート反応は通常9ヶ月までに出現する原始反射で、5歳児では既に消失している反応です。脳性麻痺があってもこの時期には消失しており、臨床的に見出されることはありません。一方、足クローヌス、伸筋共同運動、緊張性迷路反射の残存、股関節外転制限は痙直型四肢麻痺で典型的に認められる症状です。
---
【各選択肢の解説】
1. 足クローヌス陽性
✅ 正しい。痙直型麻痺では上位運動ニューロン障害による反射亢進があり、足クローヌスはしばしば陽性となります。
2. 下肢の伸筋共同運動
✅ 正しい。脳性麻痺の痙直型では異常共同運動が顕著であり、下肢伸筋共同運動(hip extension, knee extension, ankle plantarflexion)は典型的です。
3. 緊張性迷路反射の残存
✅ 正しい。脳性麻痺では原始反射が遷延し、緊張性迷路反射が5歳でも残存することは珍しくありません。
4. パラシュート反応陽性
❌ 誤り。パラシュート反応は9ヶ月までに出現し、その後消失する原始反射です。5歳児では発達段階上既に消失しており、脳性麻痺でも検出されません。
5. 股関節外転の可動域制限
✅ 正しい。痙直型四肢麻痺では内転筋の過緊張により、股関節外転制限(いわゆる内転筋短縮)が高頻度に認められます。
---
【試験対策ポイント】
• パラシュート反応は生後9ヶ月までの反応であり、就学年齢では消失している
• 痙直型脳性麻痺:足クローヌス、伸筋共同運動、股関節内転筋短縮が典型症状
• 緊張性迷路反射などの原始反射は脳性麻痺で遷延することがある