PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第50回 理学療法士国家試験 午後 第12問

理学療法治療学第50回午後

第50回 理学療法士国家試験 午後 第12問(理学療法治療学)の正答は 1 です。軟部組織の伸張性増大を目的とする超音波療法では、深部組織を加温する連続モード(時間照射率100%)またはそれに近い高い照射率を用います。

問題
50歳の女性。アキレス腱断裂に対する縫合術後4週目において、軟部組織の伸張性増大の目的で行う超音波療法の実施内容で適切でないのはどれか。
  1. 1. 時間照射率:10〜20%
  2. 2. 強度:1.5 W/cm²
  3. 3. 治療面積:有効照射面積の2倍以内
  4. 4. 移動速度:1 cm/秒(ビーム不均等率5以下)
  5. 5. 治療時間:3〜5分

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 時間照射率:10〜20%

軟部組織の伸張性増大を目的とする超音波療法では、深部組織を加温する連続モード(時間照射率100%)またはそれに近い高い照射率を用います。時間照射率10〜20%はパルスモードで温熱効果がほとんど得られないため、伸張性増大の目的には適切でありません。


【各選択肢の解説】

1. 時間照射率:10〜20%
❌ 適切でない。低い照射率(パルス)では温熱効果が乏しく、伸張性増大(温熱目的)には連続(100%)に近い高照射率が必要です。
2. 強度:1.5 W/cm²
✅ 適切。温熱目的の超音波強度は概ね1.0〜2.0 W/cm²で、1.5 W/cm²は妥当な範囲です。
3. 治療面積:有効照射面積の2倍以内
✅ 適切。治療範囲は探触子の有効照射面積(ERA)の2〜3倍以内とし、エネルギー密度を保つのが原則です。
4. 移動速度:1 cm/秒(ビーム不均等率5以下)
✅ 適切。探触子はおよそ1〜数cm/秒でゆっくり移動させ、定在波・ホットスポットを避けます。
5. 治療時間:3〜5分
✅ 適切。1部位あたり数分(3〜5分程度)の照射が一般的な温熱目的の設定です。

【試験対策ポイント】

超音波療法は目的でモードを使い分けます。

目的モード時間照射率
温熱(伸張性増大)連続100%(高い)
非温熱(創傷治癒・急性期)パルス20%など低い

周波数は1MHz=深部(3〜5cm)、3MHz=浅部。温熱を出したいなら連続モード、という対応を確実にしましょう。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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