第51回 理学療法士国家試験 午前 第31問
臨床医学第51回午前
Guillain-Barré症候群でみられにくいのはどれか。
1. 誤嚥
2. 運動時痛
3. 温痛覚脱失
4. 起立性低血圧
5. 拘束性換気障害
- 1. 誤嚥
- 2. 運動時痛
- 3. 温痛覚脱失 ✓
- 4. 起立性低血圧
- 5. 拘束性換気障害
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 温痛覚脱失
ギラン・バレー症候群(GBS)は急性炎症性脱髄性多発神経炎であり、主に運動神経と自律神経が障害される疾患です。温痛覚は脊髄視床路により伝導される感覚で、GBSでは末梢神経の脱髄が中心であるため、温痛覚脱失はみられにくいのが特徴です。
---
【各選択肢の解説】
1. 誤嚥
✅ みられやすい。顔面神経、迷走神経、舌下神経などの脳神経麻痺により嚥下機能が低下し、誤嚥リスクが高まります。
2. 運動時痛
✅ みられやすい。GBS患者は背部痛や四肢痛を訴えることが多く、神経根の炎症に伴う痛みが特徴的です。
3. 温痛覚脱失
❌ みられにくい。GBSは脱髄性疾患であり、脊髄視床路を障害しない為、温痛覚は比較的保持されます。末梢神経障害では深部腱反射の消失は著明ですが、痛覚は脱失しません。
4. 起立性低血圧
✅ みられやすい。自律神経機能障害により、血圧調節障害や不整脈などの循環動態不安定が生じます。
5. 拘束性換気障害
✅ みられやすい。呼吸筋麻痺(横隔膜を含む)により、肺活量が低下し拘束性換気障害が生じます。重症例では人工呼吸器が必要になります。
---
【試験対策ポイント】
• GBSは脱髄性末梢神経炎で、運動神経・自律神経障害が主体
• 痛覚(特に温痛覚)は末梢神経末端の受容器機能が主で、脱髄で直接は脱失しない
• 誤嚥、呼吸筋麻痺、血圧変動が臨床的に重要な合併症