第51回 理学療法士国家試験 午前 第44問
臨床医学第51回午前
成人に対する喀痰の吸引について適切なのはどれか。
1. 理学療法士は行わない。
2. 吸引圧は最大で20kPaとする。
3. 1回の吸引は20秒以上かけて行う。
4. 吸引カーテルは気管分岐部まで挿入する。
5. 吸引カーテルは吸引圧をかけながら素早く挿入する。
- 1. 理学療法士は行わない。
- 2. 吸引圧は最大で20kPaとする。 ✓
- 3. 1回の吸引は20秒以上かけて行う。
- 4. 吸引カーテルは気管分岐部まで挿入する。
- 5. 吸引カーテルは吸引圧をかけながら素早く挿入する。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 吸引圧は最大で20kPaとする。
成人の喀痰吸引では、気道粘膜損傷を防ぐため吸引圧を適切に管理する必要があります。成人の安全な吸引圧の上限は20kPa(約150mmHg)であり、これを超えると粘膜損傷や気道虚脱のリスクが高まります。
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【各選択肢の解説】
1. 理学療法士は行わない。
❌ 誤り。医師の指示下で、喀痰吸引の研修を受けた理学療法士は吸引を実施できます。特に呼吸理学療法の一環として行われます。
2. 吸引圧は最大で20kPaとする。
✅ 正しい。成人の気管吸引では粘膜損傷防止のため、吸引圧を20kPa以下に設定することが標準的な安全基準です。
3. 1回の吸引は20秒以上かけて行う。
❌ 誤り。1回の吸引時間は15秒以内が目安です。20秒以上の吸引は低酸素血症や気道損傷のリスクを増加させます。
4. 吸引カーテルは気管分岐部まで挿入する。
❌ 誤り。カテーテルは気管分岐部の手前(気管内)に留め、分岐部を越えて一側気管支に挿入することは避けるべきです。
5. 吸引カーテルは吸引圧をかけながら素早く挿入する。
❌ 誤り。挿入時は吸引圧をかけず、圧をかけずに挿入後に吸引を開始します。圧をかけながら挿入すると粘膜損傷のリスクが高まります。
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【試験対策ポイント】
• 成人気管吸引圧:最大20kPa(約150mmHg)
• 1回の吸引時間:15秒以内
• カテーテル挿入時は吸引圧をかけない