第51回 理学療法士国家試験 午後 第11問
理学療法治療学第51回午後
35歳の男性。実業団の長距離選手だったが、ランニング中の交通事故で左脛骨中央部での下腿切断となった。切断術後4週が経過し、左膝関節に軽度の側方不安定性と軽度の筋力低下があるものの、断端は成熟し皮膚の状態は良好となった。スポーツ復帰を念頭に義足を製作することとした。最適なソケットはどれか。
1. 大腿コルセット付きソケット
2. くさび付きソケット
3. カフベルト付きソケット
4. PTBソケット
5. シリコンライナー付きソケット
- 1. 大腿コルセット付きソケット
- 2. くさび付きソケット
- 3. カフベルト付きソケット
- 4. PTBソケット
- 5. シリコンライナー付きソケット ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — シリコンライナー付きソケット
スポーツ復帰を目指す若年の長距離選手であり、下腿切断で膝関節機能が保全されているため、高い活動性と断端への適応性が求められます。シリコンライナーは吸収性と密着性に優れ、激しい運動時の断端変形対応と快適性を両立させます。
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【各選択肢の解説】
1. 大腿コルセット付きソケット
❌ 誤り。膝関節が機能的で、軽度の不安定性のみであるため、膝関節を外部サポートする必要がありません。むしろ活動を制限します。
2. くさび付きソケット
❌ 誤り。くさび付きは初期段階の仮義足や調整用に使用される簡易型で、スポーツ復帰のような高い活動レベルには不適切です。
3. カフベルト付きソケット
❌ 誤り。カフベルトは膝関節の前後方向の安定性向上が目的ですが、本症例では膝機能が比較的保全されており、必須ではありません。
4. PTBソケット
❌ 誤り。PTB(Patellar Tendon Bearing)は下腿義足の基本ソケットですが、シリコンライナーと比べて断端への圧迫負荷が大きく、スポーツ時の激しい動きに対応しにくいです。
5. シリコンライナー付きソケット
✅ 正しい。シリコンライナーは断端への密着性と吸収性に優れ、運動時の断端容積変化に対応し、快適性と安定性が高いため、高活動レベルのスポーツ復帰に最適です。
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【試験対策ポイント】
• 下腿切断で膝関節保全→高活動性の義足選択が必須
• シリコンライナー:吸収性・密着性・快適性が高い(スポーツ・高活動向け)
• PTB:基本ソケットだが圧迫負荷が大きい(日常生活向け)