PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第51回 理学療法士国家試験 午後 第12問

理学療法治療学第51回午後

第51回 理学療法士国家試験 午後 第12問(理学療法治療学)の正答は 2 です。下腿義足の立脚初期(踵接地直後)に過度の膝屈曲が起こる原因の一つが、足部の底屈制動(ヒールの硬さ)が強すぎることです。

問題
義足での歩行練習開始後、義足側の立脚初期に過度の膝屈曲がみられた。原因として考えられるのはどれか。
  1. 1. 左股関節に伸展制限がある。
  2. 2. 義足足部の底屈制動が強すぎる。
  3. 3. 義足足部のtoe-out角が大きすぎる。
  4. 4. ソケットの初期屈曲角が小さすぎる。
  5. 5. ソケットに対して足部が前方に位置しすぎている。

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 義足足部の底屈制動が強すぎる。

下腿義足の立脚初期(踵接地直後)に過度の膝屈曲が起こる原因の一つが、足部の底屈制動(ヒールの硬さ)が強すぎることです。踵接地後に足部が底屈しにくいと、床反力が膝の後方を通り膝屈曲モーメントが増大して膝折れ(過度の膝屈曲)が生じます。


【各選択肢の解説】

1. 左股関節に伸展制限がある。
❌ 誤り。股関節伸展制限は立脚後期の伸展不足や腰椎前弯増強に関与するが、立脚初期の過度の膝屈曲の直接原因にはなりにくい。
2. 義足足部の底屈制動が強すぎる。
✅ 正しい。ヒールが硬く底屈しにくいと、踵接地後に床反力が膝後方を通り膝屈曲モーメントが増大し、立脚初期に膝が過度に屈曲(膝折れ傾向)する。
3. 義足足部のtoe-out角が大きすぎる。
❌ 誤り。toe-out角の異常は足部の向き・側方の不安定に関与し、矢状面での膝屈曲の主因ではない。
4. ソケットの初期屈曲角が小さすぎる。
❌ 誤り。初期屈曲角が小さい(不足)と膝は伸展方向に働きやすく、過度の膝屈曲とは逆の傾向。
5. ソケットに対して足部が前方に位置しすぎている。
❌ 誤り。足部が前方位だと膝伸展モーメントが増え膝折れは起こりにくい。過度の膝屈曲とは逆のアライメント。

【試験対策ポイント】

下腿義足の立脚初期トラブルは床反力ベクトルと膝の位置関係で考える。

現象主な原因
立脚初期に過度の膝屈曲(膝折れ)底屈制動が強すぎる/足部が後方位/ソケット屈曲過大
立脚初期に膝が伸びすぎる底屈制動が弱い/足部が前方位

踵接地で床反力が膝後方→屈曲、と図示して整理する。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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