第51回 理学療法士国家試験 午後 第27問
臨床医学第51回午後
観念失行に関連する行為はどれか。
1. 検査者のキツネの指を模倣することができない。
2. 杖を持つときに上下を逆さまにして使おうとする。
3. 麻痺が重度でもそれを意識せずに立ち上がろうとする。
4. 歩行時、右に曲がるべきところで曲がらずに通り過ぎる。
5. 「右足を先に出して」と教示してもできないが、自然な歩行は可能。
- 1. 検査者のキツネの指を模倣することができない。
- 2. 杖を持つときに上下を逆さまにして使おうとする。 ✓
- 3. 麻痺が重度でもそれを意識せずに立ち上がろうとする。
- 4. 歩行時、右に曲がるべきところで曲がらずに通り過ぎる。
- 5. 「右足を先に出して」と教示してもできないが、自然な歩行は可能。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 杖を持つときに上下を逆さまにして使おうとする。
観念失行は道具や物品の使用方法の知識が失われ、物体の使い方や目的を理解できない障害です。杖を逆さまに持つ行為は、道具の適切な使用方法の概念が障害されていることを示す典型的な観念失行の症状です。
---
【各選択肢の解説】
1. 検査者のキツネの指を模倣することができない。
❌ 誤り。これは模倣障害(肢節失行の一型)であり、他者の動作を模倣できない障害です。
2. 杖を持つときに上下を逆さまにして使おうとする。
✅ 正しい。道具の正しい使用方法の知識が障害された観念失行の典型例です。
3. 麻痺が重度でもそれを意識せずに立ち上がろうとする。
❌ 誤り。これは失認(身体側面の無視など)や病態失認に関連する症状であり、観念失行ではありません。
4. 歩行時、右に曲がるべきところで曲がらずに通り過ぎる。
❌ 誤り。これは経路失認や空間無視の症状であり、観念失行とは異なります。
5. 「右足を先に出して」と教示してもできないが、自然な歩行は可能。
❌ 誤り。これは肢節失行(運動系列の障害)であり、観念失行ではありません。
---
【試験対策ポイント】
• 観念失行=道具・物品の使用方法の知識障害(概念的障害)
• 肢節失行=運動系列の障害(模倣不可・教示に従えない)
• 失行の分類:観念失行・肢節失行・観念運動失行を区別することが重要