PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第51回 理学療法士国家試験 午後 第34問

運動学第51回午後
健常人における椅子座位からの立ち上がり動作の運動学的な特徴で正しいのはどれか。 1. 体幹前傾後に座圧中心位置は後方へ変位する。 2. 離殿までの身体重心の前方移動は膝の屈曲によって起こる。 3. 体重心位置の上方への移動は前方のおよそ2倍である。 4. 体重心位置の方向制御には二関節筋が関与している。 5. 立位になる直前に足圧中心はいったん大きく後方へ変位する。
  1. 1. 体幹前傾後に座圧中心位置は後方へ変位する。
  2. 2. 離殿までの身体重心の前方移動は膝の屈曲によって起こる。
  3. 3. 体重心位置の上方への移動は前方のおよそ2倍である。
  4. 4. 体重心位置の方向制御には二関節筋が関与している。 ✓
  5. 5. 立位になる直前に足圧中心はいったん大きく後方へ変位する。

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 体重心位置の方向制御には二関節筋が関与している。 椅子からの立ち上がり動作では、体重心を効率的に前上方へ移動させる必要があり、この複雑な動作制御に二関節筋(ハムストリングスなど)が重要な役割を果たします。二関節筋は複数の関節を跨ぐため、微妙な力の配分と方向性の制御を可能にします。 --- 【各選択肢の解説】 1. 体幹前傾後に座圧中心位置は後方へ変位する。 ❌ 誤り。体幹前傾時、座圧中心は**前方へ変位**します。これにより身体重心が足圧中心の上方に来るようになります。 2. 離殿までの身体重心の前方移動は膝の屈曲によって起こる。 ❌ 誤り。離殿までの前方移動は主に**股関節と膝関節の同時伸展**と**体幹前傾**によって起こります。膝の屈曲ではなく伸展が関与します。 3. 体重心位置の上方への移動は前方のおよそ2倍である。 ❌ 誤り。立ち上がり動作では、体重心の**前方移動と上方移動はほぼ同程度**か前方移動がやや大きい傾向にあります。 4. 体重心位置の方向制御には二関節筋が関与している。 ✅ 正しい。二関節筋は複数関節の協調的制御により、体重心の効率的な軌跡を実現します。 5. 立位になる直前に足圧中心はいったん大きく後方へ変位する。 ❌ 誤り。足圧中心は立位に向けて**前方へ移動**し、立位の足部位置に収束します。 --- 【試験対策ポイント】 • 立ち上がり動作:体幹前傾→座圧中心前方変位→足圧中心に体重心が来る • 二関節筋の役割:複数関節の協調的な力制御と方向性調整 • 身体重心の軌跡:前方と上方の移動がほぼ等しい
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