第52回 理学療法士国家試験 午前 第93問
内科学・臨床医学第52回午前
急性心筋梗塞後の運動療法の効果として正しいのはどれか。
1. 梗塞範囲の減少
2. 心室破裂の減少
3. 心嚢液貯留の減少
4. 左室駆出率の増加
5. 急性期心臓死の減少
- 1. 梗塞範囲の減少
- 2. 心室破裂の減少
- 3. 心嚢液貯留の減少
- 4. 左室駆出率の増加
- 5. 急性期心臓死の減少 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 急性期心臓死の減少
急性心筋梗塞後の運動療法は、心機能の改善と心事故の予防に有効であり、特に急性期心臓死(突然死)のリスク低減が実証されている。早期からの段階的な運動療法により、自律神経バランスの改善と心筋の電気的安定性が促進される。
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【各選択肢の解説】
1. 梗塞範囲の減少
❌ 誤り。一度形成された壊死梗塞領域は運動療法では縮小しない。梗塞範囲の縮小には急性期の再灌流療法(PCI等)が必要である。
2. 心室破裂の減少
❌ 誤り。心室破裂は急性期の機械的合併症で、梗塞後1~7日に発生する重篤な病態。運動療法の開始時期では予防効果がない。
3. 心嚢液貯留の減少
❌ 誤り。心嚢液貯留(梗塞後心膜炎に伴う)の減少は運動療法の直接的効果ではなく、時間経過に伴う自然寛解による。
4. 左室駆出率の増加
❌ 誤り。運動療法は左室駆出率の改善を示さないことが多い。ただし心筋の収縮性の質的改善や効率化はもたらす。
5. 急性期心臓死の減少
✅ 正しい。運動療法により不整脈の発生率低下、自律神経安定化、心筋虚血の軽減が得られ、突然死リスクが有意に低減する。
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【試験対策ポイント】
- 梗塞範囲・心室破裂は運動療法では改善不可(既に起こった病態)
- 急性期心臓死低減は運動療法の主要な効果
- 左室駆出率改善は一般的効果ではない点がポイント