PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第52回 理学療法士国家試験 午後 第3問

整形外科学第52回午後

第52回 理学療法士国家試験 午後 第3問(整形外科学)の正答は 1 です。エックス線写真では、左大腿骨頭が臼蓋から外れて上方へ移動している(股関節脱臼)。

問題
患者の股関節部エックス線写真(別冊No. 1)を別に示す。大腿骨および下腿骨に骨折はなく、膝関節の変形や可動域制限はない。右大腿長44.0 cm、両側の下腿長35.5 cm、右下肢の棘果長83.0 cmであった。左下肢の肢長検査で正しいのはどれか。
第52回午後第3問 図
  1. 1. 棘果長 81.0 cm 転子果長 79.5 cm ✓
  2. 2. 棘果長 81.0 cm 転子果長 78.5 cm
  3. 3. 棘果長 81.0 cm 転子果長 77.5 cm
  4. 4. 棘果長 83.0 cm 転子果長 79.5 cm
  5. 5. 棘果長 83.0 cm 転子果長 77.5 cm

正答:1番

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初回正答率 36.1%難問

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同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:1番 — 棘果長 81.0 cm 転子果長 79.5 cm

エックス線写真では、左大腿骨頭が臼蓋から外れて上方へ移動している(股関節脱臼)。股関節より近位で大腿骨が上へずれると、骨盤から測る棘果長は短縮し、大腿骨の上で測る転子果長は変わらない。この差を見分けさせる問題である。

  • 棘果長=上前腸骨棘〜内果。骨盤の点から測るので、骨頭の上方移動の分だけ短くなる(右83.0 cm→左は短縮)
  • 転子果長=大転子〜外果。大転子は大腿骨と一緒に動くので、骨の長さ(大腿長+下腿長)そのものを測っている
  • 右の転子果長=大腿長44.0+下腿長35.5=79.5 cm。大腿骨・下腿骨に骨折がなく下腿長も左右同じなので、左も79.5 cm

【各選択肢の解説】

1. 棘果長 81.0 cm 転子果長 79.5 cm
✅ 正しい。棘果長は骨頭が上方へずれた分だけ右(83.0 cm)より短く、転子果長は骨の長さを反映して右と同じ79.5 cmになる。
2. 棘果長 81.0 cm 転子果長 78.5 cm
❌ 誤り。棘果長の短縮は合っているが、転子果長が短縮している。正しくは、骨に短縮がないので転子果長は79.5 cmのまま。
3. 棘果長 81.0 cm 転子果長 77.5 cm
❌ 誤り。転子果長が2 cm短縮している。正しくは、大腿骨・下腿骨に骨折がなく、転子果長は79.5 cmで左右差が出ない。
4. 棘果長 83.0 cm 転子果長 79.5 cm
❌ 誤り。棘果長が右と同じで、脱臼による短縮が反映されていない。正しくは、骨頭が上方へ移動しているので左の棘果長は83.0 cmより短くなる。
5. 棘果長 83.0 cm 転子果長 77.5 cm
❌ 誤り。棘果長が短縮せず、転子果長だけが短縮しており、関係が逆である。正しくは、股関節脱臼では棘果長が短縮し、転子果長は変わらない。

【試験対策ポイント】

短縮の原因棘果長転子果長
股関節での上方移動(脱臼など)短縮不変
大腿骨・下腿骨そのものの短縮短縮短縮
  • 棘果長は内果、転子果長は外果まで測る
  • 転子果長=大腿長(大転子〜膝関節外側裂隙)+下腿長(膝関節外側裂隙〜外果)
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