PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第52回 理学療法士国家試験 午後 第12問

理学療法評価学第52回午後

第52回 理学療法士国家試験 午後 第12問(理学療法評価学)の正答は 2 です。注視方向性眼振・構音障害・鼻指鼻試験の測定異常がそろい、関節位置覚は保たれRomberg徴候もない=小脳性運動失調である。

問題
58歳の男性。歩行時のふらつきを訴えて受診した。歩隔はやや広いが左右方向は安定しており、前後方向への振り子様の歩容がみられる。検査結果を表に示す。協調運動改善のための理学療法として適切なのはどれか。(注視方向性眼振:あり、構音障害:あり、鼻指鼻試験:測定異常あり、関節位置覚障害:なし、Romberg徴候:なし)
第52回午後第12問 図
  1. 1. 自転車エルゴメーターによるペダリング運動
  2. 2. rhythmic stabilization ✓
  3. 3. 下肢筋群の持続的伸張
  4. 4. Frenkel体操
  5. 5. Epley法

正答:2番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 50%参考値

24人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:2番 — rhythmic stabilization

注視方向性眼振・構音障害・鼻指鼻試験の測定異常がそろい、関節位置覚は保たれRomberg徴候もない=小脳性運動失調である。小脳性失調では関節を安定させる同時収縮がうまくできないので、主動筋と拮抗筋の等尺性収縮を交互に引き出して近位関節の安定性を高める rhythmic stabilization(PNFの手技)が適する。


【各選択肢の解説】

1. 自転車エルゴメーターによるペダリング運動
❌ 誤り。ペダルの軌道が機械で決まる反復運動で、主に持久力を高める運動である。正しくは、協調運動の改善をねらう手技ではない。
2. rhythmic stabilization
✅ 正しい。療法士が方向を交互に変えて抵抗を加え、患者は動かずに保持する。主動筋と拮抗筋の同時収縮が促され、小脳性失調で不足する関節の安定性を高められる。
3. 下肢筋群の持続的伸張
❌ 誤り。持続的伸張は痙縮や筋の短縮を減らすための手段である。正しくは、小脳性失調では筋緊張はむしろ低下しやすく、伸張は協調運動を改善しない。
4. Frenkel体操
❌ 誤り。Frenkel体操は、目で見て確かめながら単純な動作から複雑な動作へ反復する練習で、もとは脊髄癆などの後索性(感覚性)失調に対する方法である。正しくは、位置覚が保たれRomberg徴候もない本例(小脳性)では第一の選択にならない。
5. Epley法
❌ 誤り。Epley法は頭位を順に変えて半規管に入った耳石を卵形嚢へ戻す方法で、良性発作性頭位めまい症の治療である。正しくは、小脳性失調の協調運動の練習ではない。

【試験対策ポイント】

失調の種類見分ける所見代表的な練習
小脳性眼振・構音障害・測定異常、Romberg徴候陰性rhythmic stabilization・重錘負荷・弾性緊縛帯
後索性(感覚性)位置覚障害、Romberg徴候陽性Frenkel体操(視覚で代償)
  • Romberg徴候は「閉眼で悪化するか」=後索性で陽性、小脳性では陰性
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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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