第52回 理学療法士国家試験 午後 第17問
物理療法第52回午後
第52回 理学療法士国家試験 午後 第17問(物理療法)の正答は 3 です。前問(第52回 午後第16問)の続きで、後十字靱帯(PCL)損傷の症例。
問題
20歳の女性。1か月前に転倒し、疼痛は軽減したが膝関節の不安定感があり来院した。検査により後十字靱帯損傷と診断された(第52回 午後第16問の続き)。他に損傷がなかった場合、優先すべき治療はどれか。
- 1. 安静固定
- 2. 水中歩行練習
- 3. 大腿四頭筋の強化 ✓
- 4. 超音波療法
- 5. ハムストリングスの強化
正答:3番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 50%参考値
14人の初回解答から算出(2026年7月28日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
👥 読者の報告をもとに修正済み(2026-08-02)— ご指摘ありがとうございました
■ 正答:3番 — 大腿四頭筋の強化
前問(第52回 午後第16問)の続きで、後十字靱帯(PCL)損傷の症例。受傷から1か月が経過して疼痛は軽減し、残っているのは不安定感である。他に損傷がなければ手術ではなく保存療法が基本で、その中核が大腿四頭筋の強化。
PCLは脛骨が大腿骨に対して後方へずれるのを止める靱帯。大腿四頭筋は膝蓋腱を介して脛骨を前方に引くため、失われたPCLの働きを肩代わりできる。これがPCL損傷で大腿四頭筋強化が最優先になる理由。
【各選択肢の解説】
1. 安静固定
❌ 誤り。受傷直後の急性期には意味があるが、1か月が経過し疼痛も軽減した段階で固定を続けると、筋萎縮と可動域制限を招いて不安定感はむしろ悪化する。
❌ 誤り。受傷直後の急性期には意味があるが、1か月が経過し疼痛も軽減した段階で固定を続けると、筋萎縮と可動域制限を招いて不安定感はむしろ悪化する。
2. 水中歩行練習
❌ 誤り。荷重を減らした運動として有用ではあるが、不安定感の原因である筋力低下に直接効かない。優先順位は低い。
❌ 誤り。荷重を減らした運動として有用ではあるが、不安定感の原因である筋力低下に直接効かない。優先順位は低い。
3. 大腿四頭筋の強化
✅ 正しい。脛骨を前方に引く作用でPCLの機能を代償し、膝の動的安定性を取り戻せる。PCL損傷の保存療法の中心。
✅ 正しい。脛骨を前方に引く作用でPCLの機能を代償し、膝の動的安定性を取り戻せる。PCL損傷の保存療法の中心。
4. 超音波療法
❌ 誤り。物理療法は疼痛や組織修復に対する補助的手段。すでに疼痛は軽減しており、「優先すべき治療」にはならない。
❌ 誤り。物理療法は疼痛や組織修復に対する補助的手段。すでに疼痛は軽減しており、「優先すべき治療」にはならない。
5. ハムストリングスの強化
❌ 誤り。ハムストリングスは脛骨を後方に引く筋なので、PCL損傷では後方不安定性をかえって強めうる。ハムストリングス強化は前十字靱帯(ACL)損傷のときの代償筋トレーニングであり、ここが最も取り違えやすい。
❌ 誤り。ハムストリングスは脛骨を後方に引く筋なので、PCL損傷では後方不安定性をかえって強めうる。ハムストリングス強化は前十字靱帯(ACL)損傷のときの代償筋トレーニングであり、ここが最も取り違えやすい。
【試験対策ポイント】
強化する筋は「脛骨をどちらに引くか」で決まる
| 損傷靱帯 | 止めている脛骨の動き | 強化する筋 |
|---|---|---|
| 後十字靱帯(PCL) | 後方移動 | 大腿四頭筋(脛骨を前に引く) |
| 前十字靱帯(ACL) | 前方移動 | ハムストリングス(脛骨を後ろに引く) |
- 検査も対になる:PCL=後方引き出しテスト/ACL=前方引き出しテスト・Lachmanテスト
- 亜急性期以降に残る不安定感は、固定でも物理療法でもなく筋力強化で対応する。
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