第52回 理学療法士国家試験 午後 第19問
運動療法第52回午後
42歳の男性。Guillain-Barré症候群。発症後3日目。四肢体幹の重度な麻痺と呼吸筋麻痺のため人工呼吸器管理の状態である。この時期に行う理学療法で適切なのはどれか。
1. 体位排痰
2. 痙縮の抑制
3. 体幹の漸増抵抗運動
4. 上下肢の高負荷の筋力増強運動
5. 上下肢の過伸張を伴うストレッチ
- 1. 体位排痰 ✓
- 2. 痙縮の抑制
- 3. 体幹の漸増抵抗運動
- 4. 上下肢の高負荷の筋力増強運動
- 5. 上下肢の過伸張を伴うストレッチ
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 体位排痰
Guillain-Barré症候群の急性期(発症3日目)で人工呼吸器管理下にある患者への理学療法は、呼吸管理とQOL維持が最優先である。体位排痰は気道分泌物の排出を促進し、肺炎などの合併症予防に不可欠な対応である。
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【各選択肢の解説】
1. 体位排痰
✅ 正しい。人工呼吸器管理中の最大の課題は気道クリアランス。体位変換による排痰は喀痰排出を促進し、呼吸器合併症の予防に必須である。
2. 痙縮の抑制
❌ 誤り。Guillain-Barré症候群は下行性の弛緩性麻痺であり、痙縮は生じない。筋萎縮と関節拘縮が問題となる。
3. 体幹の漸増抵抗運動
❌ 誤り。発症3日目で四肢体幹に重度麻痺がある急性期は、筋力増強運動は適応外。患者の疲労を増加させ症状悪化のリスクがある。
4. 上下肢の高負荷の筋力増強運動
❌ 誤り。急性期の重度麻痺患者への高負荷運動は禁忌。オーバーワークにより症状が悪化する可能性がある。
5. 上下肢の過伸張を伴うストレッチ
❌ 誤り。弛緩性麻痺患者への過伸張ストレッチは周辺神経損傷リスクがある。拘縮予防は関節可動域訓練(柔和)が原則。
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【試験対策ポイント】
- Guillain-Barré症候群は下行性弛緩性麻痺(痙縮なし)
- 急性期は気道クリアランスと拘縮予防が理学療法の主眼
- 筋力運動は回復期以降(筋力低下が改善し始めてから)に開始