PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第52回 理学療法士国家試験 午後 第61問

物理療法第52回午後

第52回 理学療法士国家試験 午後 第61問(物理療法)の正答は 2・3 です。神経線維の興奮伝導は、活動電位が隣接する膜電位を脱分極させることで伝播します。

問題
1本の神経線維を電気刺激した場合の興奮伝導の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 興奮は一方向に伝わる。
  2. 2. 興奮は減衰せずに伝わる。
  3. 3. 興奮は太い線維ほど速く伝わる。
  4. 4. 興奮は並走する別の線維に伝わる。
  5. 5. 有髄線維では興奮が髄鞘に伝わる。

正答:2・3番

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解説
■ 正答:2番、3番

神経線維の興奮伝導は、活動電位が隣接する膜電位を脱分極させることで伝播します。減衰のない伝導と伝導速度の線径依存性が正しい特性です。


【各選択肢の解説】

1. 興奮は一方向に伝わる。
❌ 誤り。単一の神経線維を電気刺激した場合、刺激点から両方向(順行性・逆行性)に興奮が伝わります。シナプス伝達では一方向ですが、線維自体では両向性です。
2. 興奮は減衰せずに伝わる。
✅ 正しい。活動電位は活動膜で新たに生成されるため、伝導距離にかかわらず振幅が減衰しません。この無減衰伝導により遠距離の信号伝達が可能になります。
3. 興奮は太い線維ほど速く伝わる。
✅ 正しい。伝導速度は線径の平方根に比例します。太い線維は軸索抵抗が低く、膜容量が相対的に小さいため、脱分極の伝播が速くなります。
4. 興奮は並走する別の線維に伝わる。
❌ 誤り。神経線維間は髄鞘や結合織で絶縁されているため、電気刺激による興奮は隣接線維には伝わりません。クロストークは起こりません。
5. 有髄線維では興奮が髄鞘に伝わる。
❌ 誤り。有髄線維では興奮はランビエ絞輪の膜のみで発生し、髄鞘には伝わりません。髄鞘はシュワン細胞の絶縁層で、電気的活動には参加しません。

【試験対策ポイント】

  • 無減衰伝導:活動電位の能動的生成により振幅は保たれる
  • 伝導速度は「線径」と「髄鞘有無」に依存(太さ、有髄化で加速)
  • 単一線維:両向性伝導、シナプス:一方向伝導の区別が重要
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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