第53回 理学療法士国家試験 午前 第9問
解剖学第53回午前
第53回 理学療法士国家試験 午前 第9問(解剖学)の正答は 3 です。Guillain-Barré症候群は先行感染の後に末梢神経(神経根を含む)が障害される急性の多発ニューロパチーである。
問題
42歳の女性。感冒症状が出現して1週後から対称性に両手のしびれを自覚し、脱力が急速に近位部へと広がったため神経内科を受診した。上肢遠位部優位の脱力と四肢の深部腱反射消失を認め、Guillain-Barré症候群と診断された。検査所見として正しいのはどれか。
- 1. 髄液検査で細胞数が増加する。
- 2. 頸髄MRI検査で髄内信号異常を認める。
- 3. 末梢神経伝導検査で伝導速度が低下する。 ✓
- 4. 末梢神経の連続刺激でM波の振幅が漸増する。
- 5. 末梢神経刺激で誘発されるF波の潜時が短縮する。
正答:3番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 63.6%標準
55人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:3番 — 末梢神経伝導検査で伝導速度が低下する。
Guillain-Barré症候群は先行感染の後に末梢神経(神経根を含む)が障害される急性の多発ニューロパチーである。日本でも多い脱髄型では、髄鞘が壊れて跳躍伝導が損なわれるため、神経伝導速度が低下する。
【各選択肢の解説】
1. 髄液検査で細胞数が増加する。
❌ 誤り。正しくは、髄液の蛋白は増えるが細胞数は正常(蛋白細胞解離)である。発症後しばらくしてから目立つ。
❌ 誤り。正しくは、髄液の蛋白は増えるが細胞数は正常(蛋白細胞解離)である。発症後しばらくしてから目立つ。
2. 頸髄MRI検査で髄内信号異常を認める。
❌ 誤り。障害は末梢神経・神経根にあり、脊髄の中ではない。正しくは、頸髄の髄内信号は正常で、造影MRIで神経根が造影されることがある。
❌ 誤り。障害は末梢神経・神経根にあり、脊髄の中ではない。正しくは、頸髄の髄内信号は正常で、造影MRIで神経根が造影されることがある。
3. 末梢神経伝導検査で伝導速度が低下する。
✅ 正しい。脱髄では髄鞘が壊れて跳躍伝導ができなくなるため、運動神経伝導速度の低下や伝導ブロック、遠位潜時の延長がみられる。
✅ 正しい。脱髄では髄鞘が壊れて跳躍伝導ができなくなるため、運動神経伝導速度の低下や伝導ブロック、遠位潜時の延長がみられる。
4. 末梢神経の連続刺激でM波の振幅が漸増する。
❌ 誤り。高頻度の連続刺激でM波が漸増するのはLambert-Eaton筋無力症候群(神経終末からのアセチルコリン放出の障害)の所見である。正しくは、Guillain-Barré症候群は神経筋接合部の病気ではないので、連続刺激で漸増・漸減はみられない。
❌ 誤り。高頻度の連続刺激でM波が漸増するのはLambert-Eaton筋無力症候群(神経終末からのアセチルコリン放出の障害)の所見である。正しくは、Guillain-Barré症候群は神経筋接合部の病気ではないので、連続刺激で漸増・漸減はみられない。
5. 末梢神経刺激で誘発されるF波の潜時が短縮する。
❌ 誤り。F波は刺激が脊髄前角まで逆行して戻ってくる波で、神経根を含む近位部を通る。正しくは、近位部の脱髄でF波の潜時は延長し、出現しなくなることもある。
❌ 誤り。F波は刺激が脊髄前角まで逆行して戻ってくる波で、神経根を含む近位部を通る。正しくは、近位部の脱髄でF波の潜時は延長し、出現しなくなることもある。
【試験対策ポイント】
| 疾患 | 障害部位 | 主な検査所見 |
|---|---|---|
| Guillain-Barré症候群 | 末梢神経・神経根 | 蛋白細胞解離・伝導速度低下・F波潜時延長/消失 |
| 重症筋無力症 | 神経筋接合部(シナプス後) | 低頻度反復刺激でM波漸減 |
| Lambert-Eaton筋無力症候群 | 神経筋接合部(シナプス前) | 高頻度反復刺激でM波漸増 |
- 軸索型(AMAN)では伝導速度は保たれ、振幅が低下する
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