第53回 理学療法士国家試験 午前 第44問
神経内科学第53回午前
重度の片麻痺を生じた脳梗塞患者に対する急性期の理学療法で正しいのはどれか。
1. 立位練習には装具を用いない。
2. 非麻痺側の筋力増強運動は行わない。
3. 神経症候の増悪がなければ離床練習を開始する。
4. 深部静脈血栓症の予防目的で弾性ストッキングは使用しない。
5. 安静時に収縮期血圧が140 mmHgを超えている場合は実施しない。
- 1. 立位練習には装具を用いない。
- 2. 非麻痺側の筋力増強運動は行わない。
- 3. 神経症候の増悪がなければ離床練習を開始する。 ✓
- 4. 深部静脈血栓症の予防目的で弾性ストッキングは使用しない。
- 5. 安静時に収縮期血圧が140 mmHgを超えている場合は実施しない。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 神経症候の増悪がなければ離床練習を開始する。
脳梗塞急性期の理学療法開始基準は、神経症候の安定性が最優先である。神経症候が増悪していなければ、早期離床は廃用症候群や合併症予防の観点から推奨される。
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【各選択肢の解説】
1. 立位練習には装具を用いない。
❌ 誤り。重度片麻痺患者の立位練習では、安全性確保のため装具(AFO等)や支持具の使用は適切であり、むしろ推奨される。
2. 非麻痺側の筋力増強運動は行わない。
❌ 誤り。非麻痺側の筋力維持・増強は、移動能力向上や姿勢制御に重要であり、積極的に行うべき。
3. 神経症候の増悪がなければ離床練習を開始する。
✅ 正しい。脳梗塞急性期の理学療法開始判断基準は神経症候の安定性が最重要。増悪がなければ早期離床は推奨される。
4. 深部静脈血栓症の予防目的で弾性ストッキングは使用しない。
❌ 誤り。脳梗塞急性期は血栓塞栓症のハイリスク期であり、弾性ストッキングは予防手段として使用される。
5. 安静時に収縮期血圧が140 mmHgを超えている場合は実施しない。
❌ 誤り。脳梗塞急性期は血圧上昇がみられやすいが、140 mmHg程度では理学療法中止の絶対的基準ではない。著しい上昇や180 mmHg以上が相対的禁忌。
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【試験対策ポイント】
・脳梗塞急性期の理学療法開始基準は「神経症候の安定」が最優先
・早期離床による廃用症候群予防が現在の標準的アプローチ
・血栓塞栓症予防(弾性ストッキング、下肢運動)は積極的に実施