第53回 理学療法士国家試験 午前 第68問
理学療法評価学第53回午前
摂食嚥下の際の運動で正しいのはどれか。
1. 嚥下後の呼吸は吸気から再開される。
2. 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。
3. 嚥下反射が起こると舌骨は下方に移動する。
4. 食塊の咽頭への送り込み時に口蓋帆張筋が緊張する。
5. 食塊の食道への送り込み時に輪状咽頭筋が収縮する。
- 1. 嚥下後の呼吸は吸気から再開される。
- 2. 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。
- 3. 嚥下反射が起こると舌骨は下方に移動する。
- 4. 食塊の咽頭への送り込み時に口蓋帆張筋が緊張する。 ✓
- 5. 食塊の食道への送り込み時に輪状咽頭筋が収縮する。
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 食塊の咽頭への送り込み時に口蓋帆張筋が緊張する。
食塊が咽頭に送り込まれる際、口蓋帆張筋が収縮して軟口蓋を緊張させることで、鼻咽腔を閉鎖し、食塊が鼻腔へ逆流するのを防ぐ重要な役割を果たします。
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【各選択肢の解説】
1. 嚥下後の呼吸は吸気から再開される。
❌ 誤り。嚥下後の呼吸は呼気から再開されます。嚥下時に呼吸が一時的に停止し、その後呼気が優位になってから吸気に移行します。
2. 口腔内の食塊は反射運動で咽頭へ送られる。
❌ 誤り。口腔内の食塊の咽頭への送り込みは、舌の随意的な運動(舌の後方への圧迫運動)によって行われます。嚥下反射は咽頭での運動です。
3. 嚥下反射が起こると舌骨は下方に移動する。
❌ 誤り。嚥下反射時に舌骨は上方に移動します。舌骨上筋群(顎舌骨筋、茎突舌骨筋など)の収縮により舌骨が挙上し、喉頭の保護と食道への通路確保が促進されます。
4. 食塊の咽頭への送り込み時に口蓋帆張筋が緊張する。
✅ 正しい。口蓋帆張筋の収縮により軟口蓋が緊張し、鼻咽腔が閉鎖されて、食塊の鼻腔への逆流が防止されます。
5. 食塊の食道への送り込み時に輪状咽頭筋が収縮する。
❌ 誤り。食塊の食道への送り込み時には、輪状咽頭筋が弛緩(リラックス)して、食道入口部を開放します。収縮ではなく弛緩が正しい運動です。
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【試験対策ポイント】
- 嚥下後の呼吸:呼気から再開(吸気ではない)
- 舌骨の動き:嚥下時は上方へ移動(下方ではない)
- 輪状咽頭筋:食道への送り込み時は弛緩(収縮ではない)