PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第53回 理学療法士国家試験 午前 第83問

解剖学第53回午前

第53回 理学療法士国家試験 午前 第83問(解剖学)の正答は 3 です。脊髄ショック期は脊髄損傷直後に生じる一過性の全反射消失状態で、損傷レベル以下のすべての反射が消失します。

問題
脊髄ショック期の徴候として正しいのはどれか。
  1. 1. 温痛覚解離
  2. 2. 痙性四肢麻痺
  3. 3. 肛門括約筋反射消失
  4. 4. 深部腱反射亢進
  5. 5. 排尿反射亢進

正答:3番

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解説
■ 正答:3番 — 肛門括約筋反射消失

脊髄ショック期は脊髄損傷直後に生じる一過性の全反射消失状態で、損傷レベル以下のすべての反射が消失します。肛門括約筋反射(球海綿体反射など)の消失はその代表で、回復(球海綿体反射の出現)が脊髄ショックからの離脱の指標となります。


【各選択肢の解説】

1. 温痛覚解離
❌ 誤り。温痛覚と触覚の解離は脊髄空洞症や前脊髄動脈症候群などでみられる所見で、脊髄ショック期の特徴ではありません。
2. 痙性四肢麻痺
❌ 誤り。脊髄ショック期は弛緩性麻痺を呈します。痙性麻痺はショック離脱後(数日〜数週後)に出現します。
3. 肛門括約筋反射消失
✅ 正しい。脊髄ショック期は損傷レベル以下の全反射が消失し、肛門・球海綿体反射も消失します。その回復がショック離脱の指標です。
4. 深部腱反射亢進
❌ 誤り。ショック期は深部腱反射も消失します。亢進するのはショック離脱後です。
5. 排尿反射亢進
❌ 誤り。ショック期は排尿反射も消失し尿閉(弛緩性膀胱)となります。反射性膀胱(亢進)は離脱後に出現します。

【試験対策ポイント】

脊髄ショック期は「損傷レベル以下の全反射消失+弛緩性麻痺」が本質です。離脱後に上位運動ニューロン障害の特徴(痙性麻痺・腱反射亢進・病的反射出現・反射性膀胱)へ移行します。球海綿体反射の出現が脊髄ショック離脱の指標となる点も頻出です。「ショック期=弛緩・消失」「離脱後=痙性・亢進」と対比して覚えましょう。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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