第53回 理学療法士国家試験 午後 第26問
神経内科学第53回午後
第53回 理学療法士国家試験 午後 第26問(神経内科学)の正答は 4 です。大殿筋(股関節伸展筋)が弱化すると、立脚期に体幹を後方へ反らせて重心を股関節後方に移し、伸展モーメントを代償する大殿筋歩行(後方への体幹傾斜)が出現します。
問題
異常歩行と原因の組合せで正しいのはどれか。
- 1. 鶏歩 ── 脛骨神経麻痺
- 2. 踵足歩行 ── 脳卒中
- 3. 動揺歩行 ── 小脳性運動失調症
- 4. 大殿筋歩行 ── 筋ジストロフィー ✓
- 5. はさみ脚歩行 ── 正常圧水頭症
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — 大殿筋歩行 ── 筋ジストロフィー
大殿筋(股関節伸展筋)が弱化すると、立脚期に体幹を後方へ反らせて重心を股関節後方に移し、伸展モーメントを代償する大殿筋歩行(後方への体幹傾斜)が出現します。筋ジストロフィーでは近位筋から弱化し、大殿筋を含む股関節周囲筋が障害されるため、この組合せが正しいです。
【各選択肢の解説】
1. 鶏歩 ── 脛骨神経麻痺
❌ 誤り。鶏歩(垂れ足を補うため膝・股を高く挙げる歩行)は前脛骨筋の弱化=腓骨神経麻痺でみられます。脛骨神経麻痺では足底屈・内反が障害されます。
❌ 誤り。鶏歩(垂れ足を補うため膝・股を高く挙げる歩行)は前脛骨筋の弱化=腓骨神経麻痺でみられます。脛骨神経麻痺では足底屈・内反が障害されます。
2. 踵足歩行 ── 脳卒中
❌ 誤り。踵足歩行は下腿三頭筋麻痺などで踵接地のまま蹴り出せない歩行で、脳卒中の典型ではありません。脳卒中片麻痺では分回し歩行(ぶん回し)や尖足が特徴です。
❌ 誤り。踵足歩行は下腿三頭筋麻痺などで踵接地のまま蹴り出せない歩行で、脳卒中の典型ではありません。脳卒中片麻痺では分回し歩行(ぶん回し)や尖足が特徴です。
3. 動揺歩行 ── 小脳性運動失調症
❌ 誤り。動揺歩行(あひる歩行)は股関節外転筋(中殿筋)両側性弱化で骨盤が左右に揺れる歩行で、筋ジストロフィーなどでみられます。小脳性失調では酩酊様・ワイドベース歩行となります。
❌ 誤り。動揺歩行(あひる歩行)は股関節外転筋(中殿筋)両側性弱化で骨盤が左右に揺れる歩行で、筋ジストロフィーなどでみられます。小脳性失調では酩酊様・ワイドベース歩行となります。
4. 大殿筋歩行 ── 筋ジストロフィー
✅ 正しい。大殿筋弱化により立脚期に体幹を後方へ反らせる代償が生じます。近位筋優位に弱化する筋ジストロフィーで起こります。
✅ 正しい。大殿筋弱化により立脚期に体幹を後方へ反らせる代償が生じます。近位筋優位に弱化する筋ジストロフィーで起こります。
5. はさみ脚歩行 ── 正常圧水頭症
❌ 誤り。はさみ脚歩行は股関節内転筋の痙性亢進(脳性麻痺・痙性対麻痺)でみられます。正常圧水頭症は小刻み・すり足・開脚(ワイドベース)歩行が特徴です。
❌ 誤り。はさみ脚歩行は股関節内転筋の痙性亢進(脳性麻痺・痙性対麻痺)でみられます。正常圧水頭症は小刻み・すり足・開脚(ワイドベース)歩行が特徴です。
【試験対策ポイント】
異常歩行と原因はセットで暗記する頻出テーマ。混同しやすい原因筋・疾患を整理する。
| 異常歩行 | 原因(弱化筋・病態) |
|---|---|
| 鶏歩(下垂足) | 前脛骨筋弱化=腓骨神経麻痺 |
| 中殿筋(動揺・あひる)歩行 | 中殿筋弱化・両側で筋ジス |
| 大殿筋歩行(体幹後傾) | 大殿筋弱化 |
| はさみ脚歩行 | 股内転筋の痙性(脳性麻痺等) |
| 小刻み・すり足歩行 | Parkinson病・正常圧水頭症 |
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