第53回 理学療法士国家試験 午後 第28問
臨床心理学第53回午後
慢性腰痛に対する認知行動療法でないのはどれか。
1. 痛みの有無を頻回に尋ねる。
2. 腰痛の不安を解消する映像を見せる。
3. 腰を反らせても痛まない成功体験を繰り返させる。
4. 痛みがあってもできる活動があることを認識させる。
5. 適切な身体活動は痛みを増悪させないことを説明する。
- 1. 痛みの有無を頻回に尋ねる。 ✓
- 2. 腰痛の不安を解消する映像を見せる。
- 3. 腰を反らせても痛まない成功体験を繰り返させる。
- 4. 痛みがあってもできる活動があることを認識させる。
- 5. 適切な身体活動は痛みを増悪させないことを説明する。
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 痛みの有無を頻回に尋ねる。
認知行動療法では、患者の注意が痛みに過度に集中することを避けることが重要です。痛みの有無を頻回に尋ねる行為は、むしろ痛みへの過度な注意を強化してしまい、認知行動療法の原則に反しています。
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【各選択肢の解説】
1. 痛みの有無を頻回に尋ねる。
❌ 誤り。認知行動療法では「痛みから注意をそらす」ことが原則であり、頻回に痛みについて尋ねることは痛みへの過度な焦点化を招きます。
2. 腰痛の不安を解消する映像を見せる。
✅ 正しい。不安や恐怖心の軽減は認知行動療法の重要な要素であり、視覚的教育により腰痛への誤った信念を改善します。
3. 腰を反らせても痛まない成功体験を繰り返させる。
✅ 正しい。行動実験を通じて「痛みがあっても身体活動は安全」という認知を改善する、認知行動療法の中核的手法です。
4. 痛みがあってもできる活動があることを認識させる。
✅ 正しい。「痛み=危険」という誤った認知を改善し、活動レベルの段階的向上を目指す認知行動療法の基本です。
5. 適切な身体活動は痛みを増悪させないことを説明する。
✅ 正しい。医学的知識に基づいた心理教育により、過度な恐怖心を軽減させる認知行動療法のアプローチです。
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【試験対策ポイント】
- 認知行動療法:痛みへの「過度な焦点化」を避け、「認知の改善」と「行動変容」を促す
- 誤った選択肢は「痛みを強化する」方向性を持つことが特徴
- 慢性疼痛管理における認知行動療法は、生物心理社会モデルに基づく標準治療