PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第53回 理学療法士国家試験 午後 第29問

神経疾患理学療法第53回午後

第53回 理学療法士国家試験 午後 第29問(神経疾患理学療法)の正答は 1・2 です。椎骨脳底動脈系は脳幹・小脳・後頭葉を灌流します。

問題
内頸動脈系と比べて椎骨脳底動脈系の血流障害でみられやすいのはどれか。2つ選べ。
  1. 1. 複視
  2. 2. 運動失調
  3. 3. Broca失語
  4. 4. 一過性黒内障
  5. 5. 半側空間無視

正答:1・2番

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解説
■ 正答:1・2番 — 複視/運動失調

椎骨脳底動脈系は脳幹・小脳・後頭葉を灌流します。脳幹には眼球運動を司る脳神経核があるため複視が、小脳の障害で運動失調が生じやすく、これらが椎骨脳底動脈系の症候として典型的です。


【各選択肢の解説】

1. 複視
✅ 正しい。脳幹(中脳・橋)の動眼・外転神経核や内側縦束の障害で眼球運動が乱れ複視を生じます。椎骨脳底動脈系の代表的症状です。
2. 運動失調
✅ 正しい。小脳およびその伝導路は椎骨脳底動脈系の灌流域であり、障害により運動失調・平衡障害が出現します。
3. Broca失語
❌ 誤り。Broca野(前頭葉下部)は内頸動脈系(中大脳動脈)の灌流域で、その障害で運動性失語が生じます。椎骨脳底動脈系ではありません。
4. 一過性黒内障
❌ 誤り。一過性黒内障は眼動脈(内頸動脈の分枝)領域の虚血による一過性の片眼視力障害で、内頸動脈系の症候です。
5. 半側空間無視
❌ 誤り。半側空間無視は主に右頭頂葉(中大脳動脈領域)の障害で生じ、内頸動脈系の症候です。

【試験対策ポイント】

脳血管を前方循環(内頸動脈系)と後方循環(椎骨脳底動脈系)に分けて症候を区別するのが定石。

系統灌流域特徴的症候
内頸動脈系大脳半球(前頭・頭頂・側頭)失語・半側空間無視・一過性黒内障・片麻痺
椎骨脳底動脈系脳幹・小脳・後頭葉複視・構音障害・嚥下障害・運動失調・回転性めまい・同名半盲

後方循環は「めまい・複視・小脳失調・脳神経症状」と覚える。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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