PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第53回 理学療法士国家試験 午後 第86問

解剖学第53回午後
変形性膝関節症の進行に伴う関節構成体の変化で正しいのはどれか。 1. 滑膜の肥厚 2. 骨嚢胞の消失 3. 軟骨下骨の肥厚 4. 関節裂隙の拡大 5. 関節靱帯の緊張
  1. 1. 滑膜の肥厚 ✓
  2. 2. 骨嚢胞の消失
  3. 3. 軟骨下骨の肥厚
  4. 4. 関節裂隙の拡大
  5. 5. 関節靱帯の緊張

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 滑膜の肥厚 変形性膝関節症の進行に伴い、軟骨の破壊により関節内に遊離軟骨片が生じ、これが滑膜を刺激することで滑膜炎が起こります。滑膜は肥厚・増殖し、炎症性滑液の産生が増加します。 --- 【各選択肢の解説】 1. 滑膜の肥厚 ✅ 正しい。軟骨破壊産物による滑膜刺激で滑膜炎が発生し、滑膜の肥厚・増殖が生じます。 2. 骨嚢胞の消失 ❌ 誤り。進行性変形性膝関節症では骨嚢胞(subchondral cyst)は消失せず、むしろ軟骨下骨の圧力増加により骨嚢胞が生成・拡大します。 3. 軟骨下骨の肥厚 ❌ 誤り。軟骨下骨は肥厚ではなく硬化(sclerosis)します。骨密度が増加し、X線画像では「骨硬化像」として認められます。 4. 関節裂隙の拡大 ❌ 誤り。軟骨の摩耗により関節裂隙は狭小化(減少)します。進行に伴い完全な軟骨消失で骨-骨接触も見られます。 5. 関節靱帯の緊張 ❌ 誤り。関節不安定性の増加により、むしろ靱帯は弛緩傾向になります。 --- 【試験対策ポイント】 • 変形性膝関節症の画像的特徴:滑膜炎、骨棘形成、関節裂隙狭小化、軟骨下骨硬化、骨嚢胞形成 • Kellgren-Lawrence分類における病期進行:炎症→軟骨変性→骨変化の順序 • 滑膜肥厚は関節液増加(水腫)の原因となる
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