PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第54回 理学療法士国家試験 午前 第15問

理学療法評価学第54回午前

第54回 理学療法士国家試験 午前 第15問(理学療法評価学)の正答は 4 です。本例は右利き(左半球優位)で、右中大脳動脈領域(劣位半球)の梗塞。

問題
60歳の男性。右利き。歩行困難のため搬送された。発症7日目の頭部MRIと頭部MRA(別冊No. 3)を別に示す。 この患者に生じやすい症状はどれか。
第54回午前第15問 図
  1. 1. 観念失行
  2. 2. 左右失認
  3. 3. 純粋失読
  4. 4. 病態失認
  5. 5. 観念運動失行

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 病態失認

本例は右利き(左半球優位)で、右中大脳動脈領域(劣位半球)の梗塞。劣位半球(右)損傷では、自分の麻痺や障害を認識しない病態失認(半側空間無視とともに右半球症状)が生じやすい。


【各選択肢の解説】

1. 観念失行
❌ 誤り。観念失行は一連の道具使用動作の順序が乱れる障害で、左(優位)半球頭頂葉損傷で生じやすい。右半球損傷の本例には起こりにくい。
2. 左右失認
❌ 誤り。左右失認はGerstmann症候群の一つで優位半球(左)角回の損傷でみられる。右半球損傷の本例には合わない。
3. 純粋失読
❌ 誤り。純粋失読は左後頭葉〜脳梁膨大部の損傷で生じる。右中大脳動脈領域梗塞では典型的でない。
4. 病態失認
✅ 正しい。劣位(右)半球損傷では、麻痺など自身の障害を認識しない病態失認が生じやすい。半側空間無視と合併することが多く、本例の病巣と一致する。
5. 観念運動失行
❌ 誤り。観念運動失行は身振りや単一動作の模倣ができない障害で、優位半球(左)頭頂葉損傷で多い。右半球損傷では典型的でない。

【試験対策ポイント】

半球の機能側性が要点。優位半球(多くは左)=失語・失行(観念・観念運動)・Gerstmann症候群(左右失認・手指失認・失算・失書)・純粋失読劣位半球(右)=半側空間無視・病態失認・着衣失行・地誌的障害。「右利き+右半球損傷」なら劣位半球症状(無視・病態失認)を選ぶのが定石。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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