第54回 理学療法士国家試験 午前 第61問
生理学第54回午前
遺伝情報伝達で正しいのはどれか。
1. リボゾーム RNA は ATP 産生に関与する。
2. DNA ではアデニンはシトシンと結合している。
3. 核の中のすべての DNA の塩基配列をゲノムという。
4. DNA から転移 RNA〈tRNA〉に塩基配列が転写される。
5. 伝令 RNA〈mRNA〉上では2個の塩基の組合せが1つの暗号の単位を形成する。
- 1. リボゾーム RNA は ATP 産生に関与する。
- 2. DNA ではアデニンはシトシンと結合している。
- 3. 核の中のすべての DNA の塩基配列をゲノムという。 ✓
- 4. DNA から転移 RNA〈tRNA〉に塩基配列が転写される。
- 5. 伝令 RNA〈mRNA〉上では2個の塩基の組合せが1つの暗号の単位を形成する。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 核の中のすべての DNA の塩基配列をゲノムという。
ゲノムは、細胞核内に存在するすべての DNA の塩基配列情報の総体を指します。個体の遺伝情報全体を担う基本的な概念であり、遺伝学における重要な定義です。
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【各選択肢の解説】
1. リボゾーム RNA は ATP 産生に関与する。
❌ 誤り。リボゾーム RNA(rRNA)はタンパク質合成の場であるリボゾームの構成要素であり、ATP産生に関与するのはミトコンドリア内の電子伝達系です。
2. DNA ではアデニンはシトシンと結合している。
❌ 誤り。DNA では塩基対の相補結合により、アデニン(A)はチミン(T)と結合し、グアニン(G)はシトシン(C)と結合します。
3. 核の中のすべての DNA の塩基配列をゲノムという。
✅ 正しい。ゲノムは個体の全遺伝情報を示し、細胞核内の全 DNA 塩基配列の総称です。
4. DNA から転移 RNA〈tRNA〉に塩基配列が転写される。
❌ 誤り。DNA から転写されるのは mRNA(伝令 RNA)で、tRNA は DNA から直接転写されず、mRNA がコドンとして機能する際に対応するアミノ酸を運ぶ役割を果たします。
5. 伝令 RNA〈mRNA〉上では2個の塩基の組合せが1つの暗号の単位を形成する。
❌ 誤り。mRNA 上では 3 個の塩基の組み合わせ(コドン)が 1 つの暗号の単位となり、1 つのアミノ酸をコードします。
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【試験対策ポイント】
- 塩基対結合:A-T、G-C の相補結合則を確実に習得
- ゲノムの定義:細胞核内全 DNA 塩基配列の総体
- コドンは 3 塩基単位(3 重項コード)であることを理解