PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第54回 理学療法士国家試験 午前 第97問

解剖学第54回午前

第54回 理学療法士国家試験 午前 第97問(解剖学)の正答は 4 です。アルコール離脱せん妄(振戦せん妄)の特徴を問う問題です。

問題
アルコール離脱せん妄で正しいのはどれか。
  1. 1. 生命への危険性は低い。
  2. 2. 羽ばたき振戦がみられる。
  3. 3. 抗酒薬を速やかに投与する。
  4. 4. 飲酒停止後72〜96時間に多くみられる。
  5. 5. アルコール血中濃度の上昇に伴って生じる。

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 飲酒停止後72〜96時間に多くみられる。

アルコール離脱せん妄(振戦せん妄)の特徴を問う問題です。常習飲酒者が断酒・減酒した後、おおむね72〜96時間後(断酒後2〜4日)に意識障害・幻覚・自律神経症状を伴うせん妄として発症するのが典型です。


【各選択肢の解説】

1. 生命への危険性は低い。
❌ 誤り。自律神経の過活動(発熱・頻脈・発汗・けいれん)を伴い、適切に治療しないと死亡することもある救急的な病態です。
2. 羽ばたき振戦がみられる。
❌ 誤り。羽ばたき振戦は肝性脳症などの代謝性脳症でみられる所見です。離脱せん妄でみられるのは細かい全身の振戦(振戦せん妄)です。
3. 抗酒薬を速やかに投与する。
❌ 誤り。急性期の治療はベンゾジアゼピン系薬剤による鎮静と全身管理が中心です。抗酒薬(ジスルフィラム等)は断酒維持期に用いるもので、離脱期には使いません。
4. 飲酒停止後72〜96時間に多くみられる。
✅ 正しい。断酒後2〜4日(72〜96時間)にピークを迎え、意識混濁・小動物幻視・興奮・自律神経症状を呈します。
5. アルコール血中濃度の上昇に伴って生じる。
❌ 誤り。血中濃度の低下・離脱に伴って生じる病態で、上昇時ではありません。

【試験対策ポイント】

アルコール離脱症候群は時間経過で整理します。断酒数時間〜:手指振戦・発汗/6〜48時間:離脱けいれん・幻覚/72〜96時間:振戦せん妄(意識障害+小動物幻視+自律神経症状)。治療はベンゾジアゼピンとビタミンB1補給(Wernicke脳症予防)が基本で、抗酒薬は禁忌的に使いません。羽ばたき振戦=肝性脳症との区別も頻出です。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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