第54回 理学療法士国家試験 午後 第39問
理学療法評価学第54回午後
開放式吸引での気管吸引で正しいのはどれか。
1. 1回の吸引時間は30秒以上行う。
2. 吸引圧は最大150 mmHgである。
3. 吸引カテーテルの先端は気管分岐部の先まで挿入する。
4. 吸引操作中はSpO₂80〜90%を維持する。
5. 吸引操作中は吸引カテーテルを上下前後に動かす。
- 1. 1回の吸引時間は30秒以上行う。
- 2. 吸引圧は最大150 mmHgである。 ✓
- 3. 吸引カテーテルの先端は気管分岐部の先まで挿入する。
- 4. 吸引操作中はSpO₂80〜90%を維持する。
- 5. 吸引操作中は吸引カテーテルを上下前後に動かす。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 吸引圧は最大150 mmHgである。
開放式気管吸引における吸引圧の設定は、患者への侵襲を最小限にしながら効果的に分泌物を除去するための重要な基準です。吸引圧150 mmHgは成人患者の安全な上限値とされており、これを超えると気道損傷や低酸素血症のリスクが高まります。
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【各選択肢の解説】
1. 1回の吸引時間は30秒以上行う。
❌ 誤り。1回の吸引時間は15秒以内(目安:10~15秒)が原則です。30秒以上の吸引は低酸素血症や気道損傷につながる危険があります。
2. 吸引圧は最大150 mmHgである。
✅ 正しい。成人患者における気管吸引の吸引圧は80~150 mmHgが推奨範囲で、150 mmHgが安全な上限値です。
3. 吸引カテーテルの先端は気管分岐部の先まで挿入する。
❌ 誤り。カテーテル先端は気管分岐部手前(カリナ上方)に位置させます。分岐部を超えて挿入すると片肺換気となり、低酸素血症を招きます。
4. 吸引操作中はSpO₂80〜90%を維持する。
❌ 誤り。SpO₂は90%以上の維持が目標です。80~90%は低酸素血症の危険ゾーンであり、許容できない低値です。
5. 吸引操作中は吸引カテーテルを上下前後に動かす。
❌ 誤り。吸引操作中は回転させながら静かに引き出すが、上下前後への激しい動きは気道損傷を引き起こします。
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【試験対策ポイント】
- 吸引時間:15秒以内、吸引圧:80~150 mmHg(上限)
- SpO₂は90%以上維持、低下時は吸引中止
- カテーテル先端は気管分岐部手前に位置させる