PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第55回 理学療法士国家試験 午前 第16問

運動学第55回午前

第55回 理学療法士国家試験 午前 第16問(運動学)の正答は 3 です。運動失調のバランス練習は、今できる姿勢の一段上を選ぶ。

問題
60歳の女性。脊髄小脳変性症。四肢体幹の運動失調で座位保持が困難であったが、2週間の座位保持練習を行い、端座位は上肢で支持しなくても保持できるようになった。今後行うバランス能力改善の運動療法として最も適切なのはどれか。
第55回午前第16問 図
  1. 1. セラピーボール上座位で上肢下肢の挙上
  2. 2. 端座位からの立ち上がり練習
  3. 3. 端座位での重心移動練習 ✓
  4. 4. 片膝立ち位での上肢挙上
  5. 5. 立位で不安定板を用いた荷重練習

正答:3番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 68.2%やさしい

44人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:3番 — 端座位での重心移動練習

運動失調のバランス練習は、今できる姿勢の一段上を選ぶ。本症例は上肢で支えなくても端座位を保てる段階で、次はその端座位のまま重心を動かし、支持基底面の中で姿勢を立て直す練習を行う。支持基底面が広く重心が低い座位のままなので、転倒の危険が少ない。


【各選択肢の解説】

1. セラピーボール上座位で上肢下肢の挙上
❌ 誤り。ボールは座面自体が動き、さらに片脚を上げると支持基底面が狭まる。端座位を保てるようになったばかりの段階には難しすぎる。正しくは、まず固定した座面での重心移動から行う。
2. 端座位からの立ち上がり練習
❌ 誤り。立ち上がりは座位から立位へ支持基底面が小さくなり、重心も高くなる課題で、座位で重心を動かす力が身についてから進める。正しくは、先に端座位での重心移動を行う。
3. 端座位での重心移動練習
✅ 正しい。獲得した端座位を土台に、支持基底面の中で重心を前後左右に動かし、戻す練習である。姿勢の立て直しを安全に繰り返せ、次の立ち上がり・立位の練習につながる。
4. 片膝立ち位での上肢挙上
❌ 誤り。片膝立ち位は支持基底面が狭く重心も高い。体幹の失調が強い本症例には、まだ難しい。正しくは、座位での重心移動を先に行う。
5. 立位で不安定板を用いた荷重練習
❌ 誤り。支持面が動く立位は、選択肢の中で最も難しい課題である。正しくは、座位→立ち上がり→立位(静的→動的)と段階を踏んでから行う。

【試験対策ポイント】

  • 難しさを決める軸:支持基底面(広い→狭い)、重心の高さ(低い→高い)、支持面(固定→不安定)、上肢の支え(あり→なし)
  • 進め方:座位保持→座位での重心移動→立ち上がり→立位保持→立位での重心移動→不安定な支持面
  • 失調の課題は、今の段階の一段上を選ぶ
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ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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