第55回 理学療法士国家試験 午前 第98問
理学療法評価学第55回午前
摂食障害について正しいのはどれか。
1. 摂食障害は女性のみに発症する。
2. 神経性大食症は神経性無食欲症より有病率が高い。
3. 神経性大食症では、自己誘発性嘔吐は認められない。
4. 神経性大食症から神経性無食欲症に移行することはない。
5. 神経性無食欲症では、過活動や運動強迫が認められない。
- 1. 摂食障害は女性のみに発症する。
- 2. 神経性大食症は神経性無食欲症より有病率が高い。 ✓
- 3. 神経性大食症では、自己誘発性嘔吐は認められない。
- 4. 神経性大食症から神経性無食欲症に移行することはない。
- 5. 神経性無食欲症では、過活動や運動強迫が認められない。
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 神経性大食症は神経性無食欲症より有病率が高い。
神経性大食症(過食症)は神経性無食欲症(拒食症)よりも有病率が高く、一般人口における生涯有病率は神経性大食症が約1~3%であるのに対し、神経性無食欲症は約0.5~1%です。また、神経性大食症は比較的認識されやすく、受診率も高い傾向があります。
---
【各選択肢の解説】
1. 摂食障害は女性のみに発症する。
❌ 誤り。摂食障害は圧倒的に女性に多いですが、男性にも発症します。男性患者は全体の5~10%を占めます。
2. 神経性大食症は神経性無食欲症より有病率が高い。
✅ 正しい。有病率は神経性大食症が約1~3%、神経性無食欲症が約0.5~1%であり、大食症のほうが高いです。
3. 神経性大食症では、自己誘発性嘔吐は認められない。
❌ 誤り。神経性大食症の患者の約70~80%は自己誘発性嘔吐により体重増加を防ごうとします。特徴的な症状の一つです。
4. 神経性大食症から神経性無食欲症に移行することはない。
❌ 誤り。両者の境界は明確ではなく、神経性大食症から神経性無食欲症への移行、またはその逆の移行も報告されています。
5. 神経性無食欲症では、過活動や運動強迫が認められない。
❌ 誤り。神経性無食欲症患者の約50%以上に過活動や運動強迫が認められ、カロリー消費による体重管理が行われます。
---
【試験対策ポイント】
• 神経性大食症の有病率は神経性無食欲症より高い(1~3% vs 0.5~1%)
• 神経性大食症の70~80%に自己誘発性嘔吐が存在
• 両疾患間の移行や混在型の存在を理解すること