第55回 理学療法士国家試験 午後 第12問
理学療法評価学第55回午後
第55回 理学療法士国家試験 午後 第12問(理学療法評価学)の正答は 4 です。歩行時のふらつき・構音障害(しゃべりにくさ)・四肢の協調運動障害が徐々に進み、CTで小脳と脳幹の萎縮がある=小脳性運動失調の症例(脊髄小脳変性症が考えられる)。
問題
62歳の女性。約半年前から歩行中にふらつき、しゃべりにくいことに気付いていたが、最近これらの症状が悪化してきた。その他、四肢協調運動障害、頭部CTで小脳および脳幹萎縮を指摘されている。この症例の評価指標として適切でないのはどれか。
- 1. FBS
- 2. 踵膝試験
- 3. 鼻指鼻試験
- 4. FMA〈Fugl-Meyer assessment〉 ✓
- 5. SARA〈scale for the assessment and rating test〉
正答:4番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 22.2%参考値
27人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — FMA〈Fugl-Meyer assessment〉
歩行時のふらつき・構音障害(しゃべりにくさ)・四肢の協調運動障害が徐々に進み、CTで小脳と脳幹の萎縮がある=小脳性運動失調の症例(脊髄小脳変性症が考えられる)。FMAは脳卒中片麻痺の評価法で、この症例には適切でない。
【各選択肢の解説】
1. FBS
✅ 適切。Functional Balance Scale(Berg Balance Scale)は14項目の動作でバランス能力を評価する。失調によるふらつき・転倒リスクの評価に使える。
✅ 適切。Functional Balance Scale(Berg Balance Scale)は14項目の動作でバランス能力を評価する。失調によるふらつき・転倒リスクの評価に使える。
2. 踵膝試験
✅ 適切。背臥位で一側の踵を反対側の膝に乗せ、すねに沿って滑らせる検査で、下肢の測定障害・協調運動障害をみる。
✅ 適切。背臥位で一側の踵を反対側の膝に乗せ、すねに沿って滑らせる検査で、下肢の測定障害・協調運動障害をみる。
3. 鼻指鼻試験
✅ 適切。患者の鼻と検査者の指を交互に触れる検査で、上肢の測定障害・企図振戦をみる。
✅ 適切。患者の鼻と検査者の指を交互に触れる検査で、上肢の測定障害・企図振戦をみる。
4. FMA〈Fugl-Meyer assessment〉
❌ 適切でない(=正答)。脳卒中片麻痺の上下肢運動機能(共同運動からの分離の程度)・バランス・感覚・関節可動域を評価する尺度である。正しくは脳卒中片麻痺の回復段階の評価に用い、運動失調の重症度評価には用いない。
❌ 適切でない(=正答)。脳卒中片麻痺の上下肢運動機能(共同運動からの分離の程度)・バランス・感覚・関節可動域を評価する尺度である。正しくは脳卒中片麻痺の回復段階の評価に用い、運動失調の重症度評価には用いない。
5. SARA〈scale for the assessment and rating test〉
✅ 適切。Scale for the Assessment and Rating of Ataxiaは歩行・立位・座位・言語・指追い・鼻指・手の回内回外・踵すねの8項目で運動失調の重症度を評価する。本症例に最も合う尺度である。
✅ 適切。Scale for the Assessment and Rating of Ataxiaは歩行・立位・座位・言語・指追い・鼻指・手の回内回外・踵すねの8項目で運動失調の重症度を評価する。本症例に最も合う尺度である。
【試験対策ポイント】
| 評価 | 対象 |
|---|---|
| SARA | 運動失調の重症度 |
| 鼻指鼻試験・踵膝試験 | 協調運動(測定障害・企図振戦) |
| FBS(BBS) | バランス能力 |
| FMA・Brunnstrom法ステージ | 脳卒中片麻痺の運動機能 |
症状から疾患像(失調か片麻痺か)を先に決め、別の疾患用の評価を探す。
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