第56回 理学療法士国家試験 午前 第87問
神経内科学第56回午前
第56回 理学療法士国家試験 午前 第87問(神経内科学)の正答は 4 です。視床痛は、脳卒中で視床(体性感覚の中継核)が障害されて起こる中枢性疼痛である。
問題
視床痛について正しいのはどれか。
- 1. CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉typeⅠに分類される。
- 2. 発症頻度は脳卒中患者の30%程度である。
- 3. 脳卒中発症直後に生じる症例が多い。
- 4. 鎮痛剤は無効であることが多い。 ✓
- 5. 手部に腫脹を伴う。
正答:4番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 46.2%参考値
26人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:4番 — 鎮痛剤は無効であることが多い。
視床痛は、脳卒中で視床(体性感覚の中継核)が障害されて起こる中枢性疼痛である。痛みの原因が末梢の組織損傷でなく中枢の感覚系の異常にあるため、一般の鎮痛剤が効きにくい。発症から遅れて出現することが多い点も特徴である。
【各選択肢の解説】
1. CRPS〈複合性局所疼痛症候群〉typeⅠに分類される。
❌ 誤り。CRPS typeⅠは明らかな神経損傷を伴わず、腫脹・皮膚温や発汗の変化などを伴う疼痛症候群である。正しくは、視床痛は脳卒中後の中枢性疼痛に分類される。
❌ 誤り。CRPS typeⅠは明らかな神経損傷を伴わず、腫脹・皮膚温や発汗の変化などを伴う疼痛症候群である。正しくは、視床痛は脳卒中後の中枢性疼痛に分類される。
2. 発症頻度は脳卒中患者の30%程度である。
❌ 誤り。30%は多すぎる。正しくは、視床痛を含む脳卒中後中枢性疼痛でも1割に満たないとされ、脳卒中患者の一部に起こる。
❌ 誤り。30%は多すぎる。正しくは、視床痛を含む脳卒中後中枢性疼痛でも1割に満たないとされ、脳卒中患者の一部に起こる。
3. 脳卒中発症直後に生じる症例が多い。
❌ 誤り。発症直後よりも遅れて出ることが多い。正しくは、発症後数週〜数か月たってから出現する例が多い。
❌ 誤り。発症直後よりも遅れて出ることが多い。正しくは、発症後数週〜数か月たってから出現する例が多い。
4. 鎮痛剤は無効であることが多い。
✅ 正しい。NSAIDsなどの一般の鎮痛剤は末梢の炎症・侵害刺激による痛みに効く薬で、中枢の感覚系の異常による痛みには効きにくい。抗うつ薬・抗てんかん薬などが使われる。
✅ 正しい。NSAIDsなどの一般の鎮痛剤は末梢の炎症・侵害刺激による痛みに効く薬で、中枢の感覚系の異常による痛みには効きにくい。抗うつ薬・抗てんかん薬などが使われる。
5. 手部に腫脹を伴う。
❌ 誤り。手の腫脹は肩手症候群(CRPS typeⅠ)の特徴である。正しくは、視床痛は腫脹などの局所所見を伴わず、障害側と反対側の半身の灼熱痛・しびれ・感覚過敏として現れる。
❌ 誤り。手の腫脹は肩手症候群(CRPS typeⅠ)の特徴である。正しくは、視床痛は腫脹などの局所所見を伴わず、障害側と反対側の半身の灼熱痛・しびれ・感覚過敏として現れる。
【試験対策ポイント】
| 視床痛 | 肩手症候群 | |
|---|---|---|
| 分類 | 中枢性疼痛 | CRPS typeⅠ |
| 部位 | 病巣と反対側の半身 | 麻痺側の肩・手 |
| 腫脹・皮膚変化 | 伴わない | 手の腫脹・皮膚温変化 |
| 一般の鎮痛剤 | 効きにくい | — |
脳卒中後の痛みは「中枢性か、末梢の局所所見があるか」で見分ける。
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