第56回 理学療法士国家試験 午後 第44問
生理学第56回午後
症候とその説明の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1. Uhthoff徴候 ─── 体温の低下で神経症状が悪化する。
2. Lasègue徴候 ─── 腰椎椎間板ヘルニアで陽性になる。
3. Lhermitte徴候 ─── 頸部の前屈により背部中央に痛みが走る。
4. 内側縦束症候群 ─── 後頭葉の障害で起こる。
5. Brown-Séquard症候群 ─── 脊髄の両側横断性障害で起こる。
- 1. Uhthoff徴候 ─── 体温の低下で神経症状が悪化する。
- 2. Lasègue徴候 ─── 腰椎椎間板ヘルニアで陽性になる。 ✓
- 3. Lhermitte徴候 ─── 頸部の前屈により背部中央に痛みが走る。 ✓
- 4. 内側縦束症候群 ─── 後頭葉の障害で起こる。
- 5. Brown-Séquard症候群 ─── 脊髄の両側横断性障害で起こる。
正答:2・3番
解説
■ 正答:2番と3番
Lasègue徴候は腰椎椎間板ヘルニアの診断的意義が高く、Lhermitte徴候は頸髄病変の存在を示唆する重要な神経学的徴候です。
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【各選択肢の解説】
1. Uhthoff徴候 ─── 体温の低下で神経症状が悪化する。
❌ 誤り。Uhthoff徴候は体温の「上昇」で神経症状が悪化する現象です。多発性硬化症などの脱髄疾患で見られます。
2. Lasègue徴候 ─── 腰椎椎間板ヘルニアで陽性になる。
✅ 正しい。仰臥位で患側下肢を挙上すると、椎間板ヘルニアによる神経根圧迫で下肢痛が誘発されます。腰椎椎間板ヘルニアの診断に有用な徴候です。
3. Lhermitte徴候 ─── 頸部の前屈により背部中央に痛みが走る。
✅ 正しい。頸部前屈時に脊髄が伸張され、頸髄病変部位で電撃痛が背部中央を走ります。多発性硬化症、脊髄炎、頸椎症などで見られます。
4. 内側縦束症候群 ─── 後頭葉の障害で起こる。
❌ 誤り。内側縦束症候群は中脳・橋レベルの内側縦束(MLF)の損傷で起こり、両眼の非共同運動障害(internuclear ophthalmoplegia)を呈します。後頭葉とは無関係です。
5. Brown-Séquard症候群 ─── 脊髄の両側横断性障害で起こる。
❌ 誤り。Brown-Séquard症候群は脊髄の「半側横断性」障害で起こります。損傷側に上位運動ニューロン麻痺と深部感覚障害、対側に下位レベルの下位運動ニューロン麻痺と痛温覚障害を呈します。
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【試験対策ポイント】
- Uhthoff徴候は「体温上昇」で悪化(低下ではない)
- Lasègue徴候:腰椎椎間板ヘルニアの検査手技として重要
- Lhermitte徴候:頸髄病変の電撃痛(背部を走る)
- MLF損傷:両眼の非共同性眼球運動障害
- Brown-Séquard症候群:半側障害であり両側ではない