PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第57回 理学療法士国家試験 午前 第1問

整形外科学第57回午前

第57回 理学療法士国家試験 午前 第1問(整形外科学)の正答は 5 です。下肢手術後に大腿から足部までの発赤・腫脹とHomans徴候陽性を呈し、血液検査でDダイマーが38μg/mL(基準0.0〜1.0)と著明高値です。

問題
47歳の女性。抗リン脂質抗体症候群の既往がある。右変形性膝関節症に対して高位脛骨骨切り術を3日前に受けた。右大腿部から足部まで発赤を伴う腫脹を認め、Homans徴候陽性である。術後に実施した主な血液検査の結果を表に示す。術後の合併症として考えられるのはどれか。
第57回午前第1問 図
  1. 1. 蜂窩織炎
  2. 2. リンパ浮腫
  3. 3. 化膿性関節炎
  4. 4. うっ血性心不全
  5. 5. 深部静脈血栓症

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 深部静脈血栓症

下肢手術後に大腿から足部までの発赤・腫脹とHomans徴候陽性を呈し、血液検査でDダイマーが38μg/mL(基準0.0〜1.0)と著明高値です。抗リン脂質抗体症候群(血栓素因)の既往もあり、深部静脈血栓症(DVT)が最も考えられます。


【各選択肢の解説】

1. 蜂窩織炎
❌ 誤り。皮膚軟部組織の細菌感染で発赤・腫脹は出るが、CRPは2.25と軽度上昇にとどまり、Homans徴候陽性やDダイマー著明高値は説明できない。
2. リンパ浮腫
❌ 誤り。慢性に進行する無痛性の浮腫で、急性発症の発赤・Homans徴候陽性やDダイマー高値とは合致しない。
3. 化膿性関節炎
❌ 誤り。関節内の感染で高度の炎症反応(白血球・CRP著増)と関節痛・可動域制限が主体。本例の白血球7.5×10^3・CRP2.25では否定的。
4. うっ血性心不全
❌ 誤り。心不全ならBNPが上昇するが本例は17.5pg/mL(基準18.4以下)と正常で、片側下肢限局の所見とも矛盾する。
5. 深部静脈血栓症
✅ 正しい。術後の長期臥床・血栓素因により下肢深部静脈に血栓が生じた状態。Dダイマー著明高値・Homans徴候陽性・片側下肢の腫脹が典型像。

【試験対策ポイント】

術後DVTは国試頻出。キーワードはHomans徴候陽性(足関節背屈で腓腹部痛)・Dダイマー高値・片側下肢腫脹。最大の合併症は血栓が遊離して起こる肺塞栓症で、離床直後の急変に要注意。検査値の鑑別では、心不全=BNP、感染=CRP・白血球、血栓=Dダイマーと結びつけて覚える。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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