第57回 理学療法士国家試験 午前 第11問
義肢装具学第57回午前
第57回 理学療法士国家試験 午前 第11問(義肢装具学)の正答は 1・4 です。下腿義足の立脚期に膝が崩れそうになるのは、膝に屈曲方向の力(膝を曲げるモーメント)が大きくかかるか、それを止める大腿四頭筋が弱いときである。
問題
75歳の男性。糖尿病により右下腿切断。義足歩行練習時に右膝の膝折れを起こしそうな不安定感を訴えた。考えられる原因はどれか。2つ選べ。
- 1. 初期屈曲角が過大である。 ✓
- 2. 初期内転角が不足している。
- 3. 右股関節の屈曲可動域制限がある。
- 4. 右膝関節の伸展筋力が低下している。 ✓
- 5. ソケットが足部に対し後方に位置しすぎている。
正答:1・4番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 71.3%やさしい
87人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:1・4番 — 初期屈曲角が過大である・右膝関節の伸展筋力が低下している
下腿義足の立脚期に膝が崩れそうになるのは、膝に屈曲方向の力(膝を曲げるモーメント)が大きくかかるか、それを止める大腿四頭筋が弱いときである。アライメントの1と筋力の4がこれにあたる。
【各選択肢の解説】
1. 初期屈曲角が過大である。
✅ 正しい。(=正答)ソケットの初期屈曲角が大きいと、立脚期に下腿が前へ傾き、膝が屈曲方向へ押される。膝を曲げる力が強まり、膝折れの不安定感につながる。
✅ 正しい。(=正答)ソケットの初期屈曲角が大きいと、立脚期に下腿が前へ傾き、膝が屈曲方向へ押される。膝を曲げる力が強まり、膝折れの不安定感につながる。
2. 初期内転角が不足している。
❌ 誤り。初期内転角は前額面(左右方向)のアライメントで、立脚期に膝が外側へ押される動き(外側への動揺)などにかかわる。正しくは、膝折れ(矢状面で膝が曲がる)の原因は、初期屈曲角の過大やソケットの前方への偏りである。
❌ 誤り。初期内転角は前額面(左右方向)のアライメントで、立脚期に膝が外側へ押される動き(外側への動揺)などにかかわる。正しくは、膝折れ(矢状面で膝が曲がる)の原因は、初期屈曲角の過大やソケットの前方への偏りである。
3. 右股関節の屈曲可動域制限がある。
❌ 誤り。股関節の屈曲が制限されても、立脚期に膝を曲げる力にはつながらない。正しくは、股関節の伸展制限(屈曲拘縮)があると立位で股関節・膝関節が曲がりやすくなり、膝折れの原因になる。
❌ 誤り。股関節の屈曲が制限されても、立脚期に膝を曲げる力にはつながらない。正しくは、股関節の伸展制限(屈曲拘縮)があると立位で股関節・膝関節が曲がりやすくなり、膝折れの原因になる。
4. 右膝関節の伸展筋力が低下している。
✅ 正しい。(=正答)下腿切断では膝関節が残り、立脚期に膝を伸展位に保つのは大腿四頭筋である。この筋力が弱いと、荷重で膝が曲がるのを止められず膝折れが起こる。
✅ 正しい。(=正答)下腿切断では膝関節が残り、立脚期に膝を伸展位に保つのは大腿四頭筋である。この筋力が弱いと、荷重で膝が曲がるのを止められず膝折れが起こる。
5. ソケットが足部に対し後方に位置しすぎている。
❌ 誤り。ソケットが後方(足部が前方)にあると、膝は伸展方向へ押され、膝の過伸展(突っ張り)が起こりやすい。正しくは、膝折れを起こすのはソケットが足部に対して前方に位置しすぎている場合である。
❌ 誤り。ソケットが後方(足部が前方)にあると、膝は伸展方向へ押され、膝の過伸展(突っ張り)が起こりやすい。正しくは、膝折れを起こすのはソケットが足部に対して前方に位置しすぎている場合である。
【試験対策ポイント】
| 膝が曲がる(膝折れ) | 膝が伸びる(過伸展) |
|---|---|
| 初期屈曲角の過大 | 初期屈曲角の不足 |
| ソケットが足部に対して前方 | ソケットが足部に対して後方 |
| 大腿四頭筋の筋力低下・股関節屈曲拘縮 | — |
- 下腿義足では膝関節が残る=アライメントと残った筋力の両方から原因を考える
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