第57回 理学療法士国家試験 午前 第16問
神経疾患理学療法第57回午前
第57回 理学療法士国家試験 午前 第16問(神経疾患理学療法)の正答は 2 です。脳性麻痺痙直型両麻痺・GMFCSレベルIIIで、立位では体幹を前傾し台に上肢でもたれかかる不安定な姿勢を示します。
問題
12歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢで、立位では図のような姿勢を示す。治療方針として優先されるのはどれか。
- 1. 長下肢装具を作製する。
- 2. 体幹筋の同時収縮を促す。 ✓
- 3. 選択的後根切断術を検討する。
- 4. 歩行練習での介助量を減らす。
- 5. 上肢での支持能力を向上させる。
正答:2番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 35.7%参考値
14人の初回解答から算出(2026年7月28日時点)。母数が少ないため参考値です
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:2番 — 体幹筋の同時収縮を促す。
脳性麻痺痙直型両麻痺・GMFCSレベルIIIで、立位では体幹を前傾し台に上肢でもたれかかる不安定な姿勢を示します。下肢の支持性以前に体幹の安定(抗重力伸展・同時収縮)が不足しているため、体幹筋の同時収縮を促し姿勢保持の土台を作るのが優先されます。
【各選択肢の解説】
1. 長下肢装具を作製する。
❌ 誤り。GMFCSIIIで膝の支持性は一定程度あり、本例の主問題は体幹安定性。長下肢装具は過剰な制動で優先度が低い。
❌ 誤り。GMFCSIIIで膝の支持性は一定程度あり、本例の主問題は体幹安定性。長下肢装具は過剰な制動で優先度が低い。
2. 体幹筋の同時収縮を促す。
✅ 正しい。抗重力伸展活動と体幹の同時収縮で姿勢の安定基盤を作ることが、立位・歩行の前提として最も優先される。
✅ 正しい。抗重力伸展活動と体幹の同時収縮で姿勢の安定基盤を作ることが、立位・歩行の前提として最も優先される。
3. 選択的後根切断術を検討する。
❌ 誤り。重度痙縮への外科的選択肢で、まず保存的にコントロール可能な本段階で第一優先にはならない。
❌ 誤り。重度痙縮への外科的選択肢で、まず保存的にコントロール可能な本段階で第一優先にはならない。
4. 歩行練習での介助量を減らす。
❌ 誤り。体幹・姿勢の安定が不十分な段階で介助量を減らすと転倒・努力性の代償を助長する。先に基盤づくりが必要。
❌ 誤り。体幹・姿勢の安定が不十分な段階で介助量を減らすと転倒・努力性の代償を助長する。先に基盤づくりが必要。
5. 上肢での支持能力を向上させる。
❌ 誤り。上肢支持に頼る姿勢を強化すると体幹・下肢の自立的支持の発達を妨げる。依存姿勢の固定化につながる。
❌ 誤り。上肢支持に頼る姿勢を強化すると体幹・下肢の自立的支持の発達を妨げる。依存姿勢の固定化につながる。
【試験対策ポイント】
※図を確認のうえ解説しています。脳性麻痺の治療は近位・体幹の安定→遠位の運動の順が原則。GMFCSは粗大運動能力分類(I=制限なし〜V=自力移動困難)。痙直型両麻痺は下肢優位の痙縮で、まず抗重力伸展・体幹の同時収縮で姿勢基盤を作る。上肢支持への過依存を強めない・侵襲的治療は最終手段、という優先順位を押さえる。
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