第57回 理学療法士国家試験 午前 第16問
神経疾患理学療法第57回午前
第57回 理学療法士国家試験 午前 第16問(神経疾患理学療法)の正答は 2 です。図では台に片手をついて体を支え、股関節・膝関節を曲げた立位をとっている。
問題
12歳の男児。脳性麻痺痙直型両麻痺。GMFCSレベルⅢで、立位では図のような姿勢を示す。治療方針として優先されるのはどれか。
- 1. 長下肢装具を作製する。
- 2. 体幹筋の同時収縮を促す。 ✓
- 3. 選択的後根切断術を検討する。
- 4. 歩行練習での介助量を減らす。
- 5. 上肢での支持能力を向上させる。
正答:2番
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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 42.4%難問
59人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
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解説
■ 正答:2番 — 体幹筋の同時収縮を促す。
図では台に片手をついて体を支え、股関節・膝関節を曲げた立位をとっている。GMFCSレベルⅢ(手で持つ歩行補助具を使って歩く)の痙直型両麻痺では、まず体幹を安定させることが立位・歩行の土台になるため、体幹筋の同時収縮を促すことを優先する。
【各選択肢の解説】
1. 長下肢装具を作製する。
❌ 誤り。長下肢装具は膝を伸展位に固定して立位を支えるもので、体幹の不安定さは改善しない。正しくは、体幹の安定を先に図り、装具は下肢の状態に合わせて必要な範囲で選ぶ。
❌ 誤り。長下肢装具は膝を伸展位に固定して立位を支えるもので、体幹の不安定さは改善しない。正しくは、体幹の安定を先に図り、装具は下肢の状態に合わせて必要な範囲で選ぶ。
2. 体幹筋の同時収縮を促す。
✅ 正しい。(=正答)体幹の屈筋と伸筋を同時に働かせると、体幹が固定され、下肢や上肢を動かす土台ができる。近位(体幹)の安定が遠位(下肢)の運動の前提になる。
✅ 正しい。(=正答)体幹の屈筋と伸筋を同時に働かせると、体幹が固定され、下肢や上肢を動かす土台ができる。近位(体幹)の安定が遠位(下肢)の運動の前提になる。
3. 選択的後根切断術を検討する。
❌ 誤り。下肢の痙縮を減らす外科的治療で、適応は年齢・痙縮・筋力などを評価して慎重に決める。正しくは、理学療法の治療方針として最初に優先するのは、体幹の安定など運動の土台づくりである。
❌ 誤り。下肢の痙縮を減らす外科的治療で、適応は年齢・痙縮・筋力などを評価して慎重に決める。正しくは、理学療法の治療方針として最初に優先するのは、体幹の安定など運動の土台づくりである。
4. 歩行練習での介助量を減らす。
❌ 誤り。体幹が安定しないまま介助を減らすと、代償的な努力が強まり転倒の危険も増す。正しくは、姿勢の安定を得てから段階的に介助を減らす。
❌ 誤り。体幹が安定しないまま介助を減らすと、代償的な努力が強まり転倒の危険も増す。正しくは、姿勢の安定を得てから段階的に介助を減らす。
5. 上肢での支持能力を向上させる。
❌ 誤り。図ではすでに上肢で台に寄りかかって体を支えており、課題は上肢でなく体幹の支持性である。正しくは、上肢への依存を強めるより体幹の安定を高める。
❌ 誤り。図ではすでに上肢で台に寄りかかって体を支えており、課題は上肢でなく体幹の支持性である。正しくは、上肢への依存を強めるより体幹の安定を高める。
【試験対策ポイント】
| GMFCS(6〜12歳) | 移動の目安 |
|---|---|
| レベルⅠ | 制限なく歩く |
| レベルⅡ | 制限を伴って歩く |
| レベルⅢ | 手で持つ歩行補助具を使って歩く |
| レベルⅣ | 自力での移動が制限され、電動の移動手段などを使う |
| レベルⅤ | 手動車椅子で運ばれる |
- 治療は「近位(体幹)の安定 → 遠位(四肢)の運動」の順
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