第57回 理学療法士国家試験 午前 第25問
内部障害理学療法第57回午前
閉塞性動脈硬化症の運動療法を行う場合、収集すべき医学情報として最も重要なのはどれか。
1. 胸部CT
2. 脊椎MRI
3. 筋電図検査
4. 足関節上腕血圧比
5. 股関節を含む両下肢単純エックス線
- 1. 胸部CT
- 2. 脊椎MRI
- 3. 筋電図検査
- 4. 足関節上腕血圧比 ✓
- 5. 股関節を含む両下肢単純エックス線
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 足関節上腕血圧比
閉塞性動脈硬化症(ASO)の運動療法施行時は、下肢虚血の重症度を定量的に評価する必要があり、足関節上腕血圧比(ABI)がその最も重要な指標です。ABIにより運動療法の安全性判定と禁忌基準の設定が可能となります。
---
【各選択肢の解説】
1. 胸部CT
❌ 誤り。胸部評価として有用ですが、ASOの下肢虚血程度を直接評価できず、運動療法の安全性判定に必須ではありません。
2. 脊椎MRI
❌ 誤り。脊椎病変の評価には有用ですが、ASO患者の下肢虚血状態の把握に無関連です。
3. 筋電図検査
❌ 誤り。神経障害の評価には有用ですが、血管閉塞の程度や虚血の重症度を評価できません。
4. 足関節上腕血圧比
✅ 正しい。ABI<0.9で末梢動脈疾患を示唆し、ABI<0.5で重症虚血肢として運動療法禁忌基準となります。運動療法の安全性と効果判定に最も重要な指標です。
5. 股関節を含む両下肢単純エックス線
❌ 誤り。骨・関節の器質的変化は評価できますが、血管閉塞による虚血程度の評価には適切ではありません。
---
【試験対策ポイント】
• ABI(足関節上腕血圧比):ASO重症度評価の金標準、ABI<0.9で診断、<0.5で重症虚血肢
• 運動療法禁忌:ABI<0.5、安静時疼痛、潰瘍・壊死がある場合
• ASO患者の運動療法評価では「血流評価」が最優先