PTカコモン — 理学療法士国家試験 過去問・解説

第57回 理学療法士国家試験 午後 第6問

理学療法評価学第57回午後
28歳の男性。2週前にGuillain-Barré症候群と診断された。γグロブリン大量静注療法を実施され、症状の進行は停止した。本日実施した右上肢の運動神経伝導検査の結果を表に示す。(正中神経:手首4.0mV(3.5mV)/肘3.7mV(3.5mV)、伝導速度48.3m/s(48m/s)、尺骨神経:手首0.5mV(2.8mV)/肘0.3mV(2.7mV)、伝導速度40.2m/s(50m/s)、橈骨神経:前腕4.8mV(4.0mV)/肘3.6mV(3.5mV)、伝導速度53.1m/s(52m/s))最も障害されていると考えられる運動はどれか。 1. 母指対立 2. 示指MP関節伸展 3. 中指DIP関節伸展 4. 環指PIP関節屈曲 5. 小指外転
第57回午後第6問 図
  1. 1. 母指対立
  2. 2. 示指MP関節伸展
  3. 3. 中指DIP関節伸展
  4. 4. 環指PIP関節屈曲
  5. 5. 小指外転 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 小指外転 尺骨神経の伝導検査で振幅が著しく低下(手首0.5mV、肘0.3mV)し、神経障害が最も強いことが判明します。小指外転は尺骨神経支配の骨間筋で行われるため、最も障害されている運動です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 母指対立 ❌ 誤り。母指対立は正中神経の浅指屈筋枝支配の短母指外転筋で行われます。正中神経は正常値に近い振幅(手首4.0mV)を示しています。 2. 示指MP関節伸展 ❌ 誤り。示指MP関節伸展は橈骨神経支配の総指伸筋で行われます。橈骨神経は正常値(手首4.8mV)で最も良好です。 3. 中指DIP関節伸展 ❌ 誤り。中指DIP関節伸展は橈骨神経支配の総指伸筋で行われます。橈骨神経の振幅低下は軽度です。 4. 環指PIP関節屈曲 ❌ 誤り。環指PIP関節屈曲は正中神経支配の浅指屈筋で行われます。正中神経の振幅低下は最小限です。 5. 小指外転 ✅ 正しい。小指外転は尺骨神経支配の骨間筋(特に掌側骨間筋)で行われます。尺骨神経が最も著しい振幅低下(手首0.5mV、肘0.3mV)を示すため、この機能が最も障害されています。 --- 【試験対策ポイント】 • Guillain-Barré症候群では軸索障害型では振幅低下が顕著に出現 • 運動神経伝導検査の振幅低下が最も強い神経支配領域の運動が障害される • 手指運動の神経支配:正中神経(母指対立・示指屈曲)、尺骨神経(小指外転・環指屈曲)、橈骨神経(MP関節伸展)
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