第57回 理学療法士国家試験 午後 第78問
内科学・臨床医学第57回午後
下肢の深部静脈血栓症により塞栓をきたすことが最も多い臓器はどれか。
1. 脳
2. 肺
3. 肝臓
4. 心臓
5. 腎臓
- 1. 脳
- 2. 肺 ✓
- 3. 肝臓
- 4. 心臓
- 5. 腎臓
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 肺
下肢の深部静脈血栓症(DVT)で形成された血栓は、下肢静脈から心臓を経由して肺動脈に到達しやすく、肺塞栓症(PE)を引き起こすことが最も多い。これは静脈血の流れる解剖学的経路と肺の血管床の広さにより説明される。
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【各選択肢の解説】
1. 脳
❌ 誤り。脳塞栓は通常、心房細動などの心臓由来の血栓が左心系を経由して動脈系に流入する場合に起こる。下肢DVTからの血栓は静脈系に留まるため、脳への塞栓リスクは低い。
2. 肺
✅ 正しい。下肢DVTの血栓は下肢静脈→右心房→右心室→肺動脈という経路で流入し、肺塞栓症となる。これはDVTの最も重篤な合併症である。
3. 肝臓
❌ 誤り。肝臓は門脈系の血管床を有しているが、下肢DVTからの血栓が肝臓に選択的に塞栓することはない。
4. 心臓
❌ 誤り。下肢DVTからの血栓は右心房・右心室を通過するが、心筋の冠状動脈への直接的な塞栓は起こりにくい。
5. 腎臓
❌ 誤り。腎臓への塞栓は腎動脈の血栓が原因であり、下肢の静脈血栓とは関連性が低い。
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【試験対策ポイント】
• 下肢DVT → 肺塞栓症の関連は必須知識
• 静脈血栓症は静脈系内に留まり、肺が最初の毛細血管床である
• 肺塞栓症の症状:呼吸困難、胸痛、頻脈