第57回 理学療法士国家試験 午後 第92問
内科学・臨床医学第57回午後
糖尿病性腎症で正しいのはどれか。2つ選べ。
1. 血尿が特徴的である。
2. 糸球体の硬化が起こる。
3. 低血糖発作が原因となる。
4. 糖尿病の初期からみられる。
5. 透析導入の原因疾患として最も多い。
- 1. 血尿が特徴的である。
- 2. 糸球体の硬化が起こる。 ✓
- 3. 低血糖発作が原因となる。
- 4. 糖尿病の初期からみられる。
- 5. 透析導入の原因疾患として最も多い。 ✓
正答:2・5番
解説
■ 正答:2番・5番 — 糸球体の硬化が起こる / 透析導入の原因疾患として最も多い
糖尿病性腎症は高血糖による代謝異常で糸球体が硬化(Kimmelstiel-Wilson病変)し、進行すると末期腎不全に至ります。わが国の透析導入原因疾患の第1位であり、この2つが正答です。
---
【各選択肢の解説】
1. 血尿が特徴的である。
❌ 誤り。糖尿病性腎症の特徴は蛋白尿(特にアルブミン尿)であり、血尿は特徴的ではありません。
2. 糸球体の硬化が起こる。
✅ 正しい。高血糖による過剰な糖化反応で、メサンギウム増殖と基底膜の肥厚、結節性硬化(Kimmelstiel-Wilson病変)が生じます。
3. 低血糖発作が原因となる。
❌ 誤り。糖尿病性腎症の原因は持続的高血糖であり、低血糖発作ではありません。
4. 糖尿病の初期からみられる。
❌ 誤り。腎症は通常、糖尿病発症後数年〜10年以上経過してから顕在化します。初期は無症状です。
5. 透析導入の原因疾患として最も多い。
✅ 正しい。わが国での透析導入理由の約40%は糖尿病性腎症であり、最頻原因です。
---
【試験対策ポイント】
- 特徴的症状:蛋白尿(アルブミン尿)→血尿ではない
- 病理:Kimmelstiel-Wilson病変(結節性硬化)
- わが国の透析導入原因:第1位が糖尿病性腎症、第2位が慢性糸球体腎炎