PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第59回 理学療法士国家試験 午前 第14問

神経疾患理学療法第59回午前

第59回 理学療法士国家試験 午前 第14問(神経疾患理学療法)の正答は 2 です。図の男児は骨盤帯付き長下肢装具を装着し、前輪付き歩行器で立位・歩行しています。

問題
6歳の男児。二分脊椎。歩行時の様子を図に示す。予測される Sharrard の分類の上限はどれか。
第59回午前第14問 図
  1. 1. Ⅰ群
  2. 2. Ⅱ群
  3. 3. Ⅲ群
  4. 4. Ⅳ群
  5. 5. Ⅴ群

正答:2番

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この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)

初回正答率 33.3%参考値

15人の初回解答から算出(2026年7月28日時点)。母数が少ないため参考値です

同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。

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解説
■ 正答:2番 — Ⅱ群

図の男児は骨盤帯付き長下肢装具を装着し、前輪付き歩行器で立位・歩行しています。骨盤帯まで必要ということは、股関節を装具で制御しないと立位が保てない=股関節周囲筋と大腿四頭筋の随意性がほとんどないということです。Sharrardの分類でこれにあたるのはⅡ群(L1〜L2レベル)です。


【各選択肢の解説】

1. Ⅰ群
❌ 誤り。Ⅰ群は胸髄レベル(Th12以上)で下肢は完全麻痺。同じ装具構成で治療的立位はとれても、股関節の随意運動がなく実用移動は車椅子になる。
2. Ⅱ群
✅ 正しい。Ⅱ群はL1〜L2レベル。腸腰筋・内転筋による股関節屈曲・内転は残るが大腿四頭筋がないため膝を伸ばせず、骨盤帯付き長下肢装具と歩行器を使って歩く。図の装具構成と一致する。
3. Ⅲ群
❌ 誤り。Ⅲ群はL3〜L4レベルで大腿四頭筋が働き膝を伸ばせる。骨盤帯は不要で、長下肢装具+クラッチで歩ける。
4. Ⅳ群
❌ 誤り。Ⅳ群はL5レベル。前脛骨筋による足関節背屈が可能で短下肢装具レベル。中殿筋が弱くTrendelenburg歩行を示す。
5. Ⅴ群
❌ 誤り。Ⅴ群はS1以下。下腿三頭筋が働いて踵離地ができるため、装具なし〜足底装具程度でほぼ正常に近い歩行が可能。「神経学的異常がない」という意味ではない。

【試験対策ポイント】

Sharrardの分類(二分脊椎の麻痺レベル)と装具・移動手段の対応。

髄節残存機能移動手段の目安
Th12以上下肢完全麻痺骨盤帯付き長下肢装具+歩行器(実用は車椅子)
L1〜L2股関節屈曲・内転骨盤帯付き長下肢装具+歩行器・クラッチ
L3〜L4膝伸展(大腿四頭筋)長下肢装具+クラッチ
L5足背屈(前脛骨筋)短下肢装具、Trendelenburg歩行
S1以下足底屈(下腿三頭筋)装具不要〜足底装具、ほぼ正常歩行

どこまで装具が必要か=どの筋が残っているか。骨盤帯が要る=Ⅰ〜Ⅱ群、膝を固定する長下肢装具で足りる=Ⅲ群、短下肢装具=Ⅳ群、装具ほぼ不要=Ⅴ群、と対応づけると図から判定できる。

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