第60回 理学療法士国家試験 午前 第97問
臨床心理学第60回午前
統合失調症の前駆期にみられるのはどれか。
1. 自生思考
2. 滅裂思考
3. 奇異な妄想
4. 感情の平板化
5. 緊張病症候群
- 1. 自生思考 ✓
- 2. 滅裂思考
- 3. 奇異な妄想
- 4. 感情の平板化
- 5. 緊張病症候群
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 自生思考
統合失調症の前駆期(prodromal phase)には、**自生思考(thought insertion)** — 「他人の思考が自分の頭に入ってくる」という侵入感 — が認められます。これは初期の一次的症状(Schneiderian symptom)で、典型的な幻覚や妄想よりも前に出現することが多いです。
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【各選択肢の解説】
1. 自生思考
✅ 正しい。「思考が挿入される」「他人の考えが聞こえる」などの**思考侵入感**は前駆期に見られる一次的症状です。発症予兆として重要です。
2. 滅裂思考
❌ 誤り。滅裂思考(thought disorder)は**発病後の陽性症状**で、思考の連関が途絶えて会話が支離滅裂になります。前駆期ではなく発病期の症状です。
3. 奇異な妄想
❌ 誤り。奇異な妄想(bizarre delusion)は**発病期の陽性症状**(例:「宇宙人が脳を操っている」)で、前駆期には非典型的です。
4. 感情の平板化
❌ 誤り。感情の平板化(affective flattening)は**陰性症状**で、発病後に徐々に出現します。前駆期の特徴的症状ではありません。
5. 緊張病症候群
❌ 誤り。緊張病症候群(catatonic symptoms)は発病期の重篤な症状で、前駆期には見られません。
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【試験対策ポイント】
**統合失調症の症状発現段階を整理しましょう。**
| 段階 | 特徴的症状 | 時期 |
|---|---|---|
| **前駆期** | **自生思考・知覚異常・社会機能低下** | **数週~数ヶ月** |
| 発病期(陽性症状) | 幻覚・妄想・滅裂思考 | 発病後 |
| 慢性期(陰性症状) | 感情平板化・無為・認知機能低下 | 発病後数年 |
**Schneiderian first-rank symptom**(一次的症状:自生思考・思考消失・思考伝播)は統合失調症の診断的価値が高いです。「**前駆期=自生思考**」がポイントです。