PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第60回 理学療法士国家試験 午後 第5問

理学療法評価学第60回午後

第60回 理学療法士国家試験 午後 第5問(理学療法評価学)の正答は 3 です。図は背臥位で右股関節を内転する測定である(他側の下肢を持ち上げ、検査側の右下肢を正中を越えて内側へ動かしている)。

問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995年)に従って図のように背臥位で右股関節の可動域を測定する。正しいのはどれか。
第60回午後第5問 図
  1. 1. 運動方向は内旋である。
  2. 2. 参考可動域は45度である。
  3. 3. 股関節が外旋しないようにする。
  4. 4. 基本軸は両側の上前腸骨棘を結ぶ直線である。
  5. 5. 移動軸は上前腸骨棘と第二中足骨長軸を結ぶ線である。

正答:3番

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解説
👥 読者の報告をもとに修正済み(2026-07-05)— ご指摘ありがとうございました
■ 正答:3番 — 股関節が外旋しないようにする。

図は背臥位で右股関節を内転する測定である(他側の下肢を持ち上げ、検査側の右下肢を正中を越えて内側へ動かしている)。股関節内転の参考可動域は20度で、測定中に大腿が外旋すると純粋な内転が評価できないため、股関節を中間位に保ち外旋させないことが正しい配慮である。


【各選択肢の解説】

1. 運動方向は内旋である。
❌ 誤り。図は下肢を正中を越えて内側へ動かす内転であり、下腿を振って回旋させる内旋ではない。
2. 参考可動域は45度である。
❌ 誤り。股関節内転の参考可動域は20度。45度は外転の参考可動域であり、本測定(内転)には当てはまらない。
3. 股関節が外旋しないようにする。
✅ 正しい。内転測定中に股関節が外旋すると可動域を正しく測れない。中間位を保つことが正確な測定の要点である。
4. 基本軸は両側の上前腸骨棘を結ぶ直線である。
❌ 誤り。内転・外転の基本軸は「両側上前腸骨棘を結ぶ線への垂直線」であり、結ぶ線そのものではない。
5. 移動軸は上前腸骨棘と第二中足骨長軸を結ぶ線である。
❌ 誤り。内転・外転の移動軸は「大腿中央線(上前腸骨棘〜膝蓋骨中心)」である。第二中足骨は用いない。

【試験対策ポイント】

股関節内転(参考可動域20度)/外転(45度):基本軸=両側上前腸骨棘を結ぶ線への垂直線、移動軸=大腿中央線(上前腸骨棘〜膝蓋骨中心)。内転は他側下肢を挙上し、検査側を正中を越えて動かして測る。大腿の外旋(見かけの可動域変化)を防ぐのが鉄則。参考可動域は内転20度・外転45度をセットで覚え、基本軸を「結ぶ線そのもの」とする選択肢は頻出のひっかけ。

✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

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