第60回 理学療法士国家試験 午後 第19問
神経疾患理学療法第60回午後
第60回 理学療法士国家試験 午後 第19問(神経疾患理学療法)の正答は 2 です。key muscleの運動が運動高位より3髄節を超えて下に1つも残らず、肛門の感覚が残る(=感覚が残る不全損傷)ことから、公式正答はAIS Bである。
問題
62歳の男性。転倒し前額部を強打し、脊髄損傷と診断された。受傷後3日目のkey muscleのMMTは両側三角筋4、肘屈筋5、肘伸筋2、手関節背屈筋3、中指末節屈筋0、小指外転筋0、下肢筋0。両側乳頭部以下の触覚と痛覚は脱失。肛門の随意収縮と感覚は保たれていた。この患者のASIA機能障害尺度[ASIA Impairment Scale〈AIS〉]はどれか。
- 1. A
- 2. B ✓
- 3. C
- 4. D
- 5. E
正答:2番
次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。答えはアプリの学習記録に残ります(登録不要) — 弱点分析・成績グラフはアプリで
この問題の正答率(PTカコモン利用者の実データ)
初回正答率 47.4%難問
76人の初回解答から算出(2026年10月21日時点)
同じ利用者の2回目以降の解答は除外しています(再挑戦を含めると正答率は実力より高く出るため)。国家試験の公式発表値ではなく、PTカコモンで実際に解かれた記録にもとづく数値です。
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:2番 — B
key muscleの運動が運動高位より3髄節を超えて下に1つも残らず、肛門の感覚が残る(=感覚が残る不全損傷)ことから、公式正答はAIS Bである。
なお問題文には「肛門の随意収縮は保たれていた」ともある。ISNCSCI(国際基準)では随意的な肛門収縮が残れば運動不全(C以上)とするので、この所見だけはBの定義と合わない。公式正答はkey muscleの残り方からBとしている。
途中式:
- 肘屈筋(C5)5、手関節背屈筋(C6)3、肘伸筋(C7)2 → 運動高位はC6
- 中指末節屈筋(C8)・小指外転筋(T1)・下肢筋(L2〜S1)はすべて0。運動高位C6より3髄節を超えて下(T2以下)にあたる下肢のkey muscleに運動が残らない
- 肛門の感覚あり → 最下位仙髄の感覚が残り、完全損傷(A)ではない
【各選択肢の解説】
1. A
❌ 誤り。Aは最下位仙髄(S4〜5)の運動・感覚がすべて失われた完全損傷である。正しくは、本例は肛門の感覚が残っており完全損傷ではない。
❌ 誤り。Aは最下位仙髄(S4〜5)の運動・感覚がすべて失われた完全損傷である。正しくは、本例は肛門の感覚が残っており完全損傷ではない。
2. B(=正答)
✅ 正しい。Bは神経学的高位より下で感覚(最下位仙髄を含む)は残るが、運動機能が運動高位より3髄節を超えて下には残らない不全損傷である。本例は肛門の感覚が残り、運動高位C6より3髄節を超えて下のkey muscleがすべて0なのでBにあたる。
✅ 正しい。Bは神経学的高位より下で感覚(最下位仙髄を含む)は残るが、運動機能が運動高位より3髄節を超えて下には残らない不全損傷である。本例は肛門の感覚が残り、運動高位C6より3髄節を超えて下のkey muscleがすべて0なのでBにあたる。
3. C
❌ 誤り。Cは運動高位より3髄節を超えて下にも運動機能が残る運動不全損傷で、神経学的高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3未満のものである。正しくは、本例は運動高位C6より3髄節を超えて下のkey muscleがすべて0で、key muscleの残り方からはBにあたる。
❌ 誤り。Cは運動高位より3髄節を超えて下にも運動機能が残る運動不全損傷で、神経学的高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3未満のものである。正しくは、本例は運動高位C6より3髄節を超えて下のkey muscleがすべて0で、key muscleの残り方からはBにあたる。
4. D
❌ 誤り。Dは神経学的高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3以上の運動不全損傷である。正しくは、本例は肘伸筋2のほかはすべて0で、Dの基準を満たさない。
❌ 誤り。Dは神経学的高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3以上の運動不全損傷である。正しくは、本例は肘伸筋2のほかはすべて0で、Dの基準を満たさない。
5. E
❌ 誤り。Eは感覚・運動とも正常である。正しくは、本例は四肢に筋力低下と乳頭部以下の感覚脱失があり正常ではない。
❌ 誤り。Eは感覚・運動とも正常である。正しくは、本例は四肢に筋力低下と乳頭部以下の感覚脱失があり正常ではない。
【試験対策ポイント】
| AIS | 内容(ISNCSCI) |
|---|---|
| A | 完全:S4〜5の運動・感覚がない |
| B | 感覚不全:感覚は残るが、運動は運動高位より3髄節を超えて下に残らない |
| C | 運動不全:高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3未満 |
| D | 運動不全:高位より下のkey muscleの半数以上がMMT3以上 |
| E | 正常 |
- key muscleはC5肘屈筋・C6手関節背屈筋・C7肘伸筋・C8中指末節屈筋・T1小指外転筋(三角筋はkey muscleに入らない)
- 完全か不全かは、最下位仙髄(肛門周囲)の機能が残るかで分ける
- ISNCSCIでは随意的な肛門収縮が残れば運動不全(C以上)とする
📗 PTカコモンの学習教材
この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「神経内科学」第5章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。
▶ この範囲のノートを開く(買い切り850円)全科目セット 850円・買い切り / 全36冊・全129章。運動学・解剖学は無料で読めます。
スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
- 📚18年分・約3,595問をスマホでそのまま演習
- 🎯間違えた問題だけ自動でピックアップして復習
- 📈正答率と苦手な科目をグラフで可視化
登録30秒・ずっと無料
🗺️
ST-Toolbox の無料サービス
リハ就職マップ | PTの就職先を公的データから探す
見学先を選ぶときにまず知りたいのは「そこがどの分野をやっているか」。届出内容から分かる領域(脳血管等・運動器・呼吸器・心大血管・小児・生活期(介護施設))と、住所を入れての通勤時間で絞り込めます。全国18,875か所・登録不要。求人が出ていない施設も最初から載っています。
別タブでさがす →
関連
スポンサーリンク(広告)