第60回 理学療法士国家試験 午後 第31問
神経疾患理学療法第60回午後
Down症候群に特徴的な二次障害はどれか。
1. 体幹の側弯
2. 股関節の脱臼
3. 足部の内反変形
4. 環軸関節の亜脱臼
5. 膝関節の屈曲拘縮
- 1. 体幹の側弯 ✓
- 2. 股関節の脱臼 ✓
- 3. 足部の内反変形
- 4. 環軸関節の亜脱臼 ✓
- 5. 膝関節の屈曲拘縮
正答:1・2・4番
解説
■ 正答:124番 — 体幹の側弯・股関節の脱臼・環軸関節の亜脱臼
ダウン症候群(21トリソミー)では低筋緊張と関節過可動性が基本的特性であり、これに伴う二次障害が多発します。体幹側弯は低筋緊張による脊椎支持力低下で発生し、股関節脱臼は関節弛緩で、環軸関節亜脱臼は靱帯弛緩に基づきます。足内反は構造的変形で先天的。膝屈曲拘縮は二次障害ですが、側弯・脱臼・環軸亜脱臼ほど頻発ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 体幹の側弯
✅ 正しい。低筋緊張と脊椎靱帯の弛緩により、発達に伴い側弯が進行します。脊椎カーブを支える椎旁筋の脆弱性が原因。
2. 股関節の脱臼
✅ 正しい。関節包と靱帯の弛緩により、股関節脱臼が生じやすい。歩行発達に伴い脱臼リスク増加。
3. 足部の内反変形
❌ 誤り。ダウン症には足部外反変形(偏平足)がみられることが多く、内反変形は典型的ではありません。
4. 環軸関節の亜脱臼
✅ 正しい。頸椎靱帯(特に横靱帯)の弛緩により、環軸関節の不安定性が増加し、脊髄圧迫のリスクとなります。
5. 膝関節の屈曲拘縮
❌ 誤り。ダウン症では関節過可動性が特徴で、膝屈曲拘縮は二次障害としては稀です。むしろ膝反張(過伸展)。
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【試験対策ポイント】
**ダウン症の基本特性**:**低筋緊張**(生後初期)・関節過可動性・知的障害・先天性心疾患(40%)。
**発達過程で出現する二次障害**:体幹側弯、股関節脱臼、環軸関節亜脱臼、膝反張変形。**理学療法の重点**は脊椎安定化運動・股関節外転筋強化・環軸関節保護(過度な頸部屈伸回避)・姿勢管理です。脊髄圧迫(環軸亜脱臼)のスクリーニングが重要。