第60回 理学療法士国家試験 午後 第35問
内部障害理学療法第60回午後
末梢動脈疾患で正しいのはどれか。
1. 女性に多い。
2. 足関節上腕血圧比が高い。
3. 間欠性跛行を呈することはない。
4. 閉塞性動脈硬化症の頻度が低い。
5. 下肢切断が必要になることがある。
- 1. 女性に多い。
- 2. 足関節上腕血圧比が高い。
- 3. 間欠性跛行を呈することはない。
- 4. 閉塞性動脈硬化症の頻度が低い。
- 5. 下肢切断が必要になることがある。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 下肢切断が必要になることがある
末梢動脈疾患(PAD)は下肢の動脈狭窄・閉塞により血流が低下する疾患で、主に高齢男性に多く、タバコ・糖尿病・高脂血症が危険因子です。間欠性跛行(一定距離歩行後の下肢痛)が典型症状で、進行すると虚血性潰瘍・壊疽を形成し、下肢切断に至ることがあります。足関節上腕血圧比は低下するのが特徴です。
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【各選択肢の解説】
1. 女性に多い。
❌ 誤り。末梢動脈疾患は男性が約3倍多く、特に高齢男性に好発します。
2. 足関節上腕血圧比が高い。
❌ 誤り。末梢動脈疾患では下肢血圧が低下するため、足関節上腕血圧比(ABI)は低下します。正常0.9以上、0.4〜0.9で中等度以上、0.4以下で重度です。
3. 間欠性跛行を呈することはない。
❌ 誤り。間欠性跛行は末梢動脈疾患の典型的臨床症状で、歩行距離が短くなるにつれ重症度が増します。
4. 閉塞性動脈硬化症の頻度が低い。
❌ 誤り。末梢動脈疾患の中でも閉塞性動脈硬化症(ASO)が最頻で、約90%を占めます。
5. 下肢切断が必要になることがある。
✅ 正しい。重症虚血肢(Critical Limb Ischemia)では壊疽が進行し、保存的治療の限界時に下肢切断を余儀なくされることがあります。
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【試験対策ポイント】
**末梢動脈疾患の重症度分類**:
- **Fontaine分類**:Ⅰ(無症状)→ Ⅱa(軽度跛行>200m)→ Ⅱb(高度跛行<200m)→ Ⅲ(安静時疼痛)→ Ⅳ(潰瘍・壊疽)
**理学療法重点**:下肢血流改善運動・歩行訓練(間欠性跛行改善)・皮膚管理・足浴禁止(末梢血流低下時)。**危険信号**:足背動脈拍動消失・足冷感・潰瘍形成→医師に報告。