第61回 理学療法士国家試験 午後 第64問
生理学第61回午後
呼吸生理で正しいのはどれか。\n1. シャント時の換気血流比は増加している。\n2. 肺伸展受容器の興奮は吸気促進に作用する。\n3. 肺胞の酸素の拡散能は二酸化炭素よりも高い。\n4. pHが増加すると酸素解離曲線は右方へ移動する。\n5. 動脈血二酸化炭素分圧が増加するとpHは低下する。
- 1. シャント時の換気血流比は増加している。
- 2. 肺伸展受容器の興奮は吸気促進に作用する。
- 3. 肺胞の酸素の拡散能は二酸化炭素よりも高い。
- 4. pHが増加すると酸素解離曲線は右方へ移動する。
- 5. 動脈血二酸化炭素分圧が増加するとpHは低下する。 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 動脈血二酸化炭素分圧が増加するとpHは低下する。
動脈血CO2分圧の上昇は炭酸系緩衝液の平衡を酸性側にシフトさせ、血液pHを低下させます。呼吸性アシドーシスの機序です。
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【各選択肢の解説】
1. シャント時の換気血流比は増加している。
❌ 誤り。シャント(右左シャント)では換気血流比は**減少**しています。血液が換気されない肺胞領域を通過するため、相対的に換気血流比が低下します。
2. 肺伸展受容器の興奮は吸気促進に作用する。
❌ 誤り。肺伸展受容器(Hering-Breuer反射)の興奮は**吸気抑制**(吸気終了)に作用します。肺が膨張すると受容器が興奮し、吸気を終了させます。
3. 肺胞の酸素の拡散能は二酸化炭素よりも高い。
❌ 誤り。CO2の拡散能はO2の約**20倍**です。CO2は分子量が小さく、脂溶性が高いため、O2よりも高速に拡散します。
4. pHが増加すると酸素解離曲線は右方へ移動する。
❌ 誤り。pH増加(アルカリ化)すると酸素解離曲線は**左方へ移動**します。これはアルカリ側でヘモグロビンのO2親和性が高まるためです。
5. 動脈血二酸化炭素分圧が増加するとpHは低下する。
✅ 正しい。PaCO2上昇により炭酸H2CO3が増加し、血液が酸性化してpHが低下します。呼吸性アシドーシスの定義です。
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【試験対策ポイント】
• シャント:換気血流比↓、動脈血酸素分圧↓
• 肺伸展受容器:吸気**抑制**(Hering-Breuer反射)
• CO2拡散能>O2拡散能(約20倍)
• pH↑⇒酸素解離曲線左方移動、pH↓⇒右方移動
• PaCO2↑⇒pH↓(呼吸性アシドーシス)