| 1型糖尿病 | 2型糖尿病 | |
|---|---|---|
| 成因 | 膵β細胞の破壊=インスリンの絶対的欠乏(自己免疫) | インスリン抵抗性+分泌低下(生活習慣・遺伝) |
| 発症 | 若年・急激 | 中年以降・緩徐 |
| 体型 | やせ型が多い | 肥満(内臓脂肪型)が多い |
| ケトーシス | 起こしやすい | 起こしにくい |
| 治療 | インスリン必須 | 食事・運動療法が基本+経口薬・インスリン |
| 指標 | 反映する期間 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 尿糖 | 採尿直前のみ | 瞬間的な高血糖。経過判定には不向き |
| 空腹時血糖 | 採血したその時点 | 運動の可否判断(250mg/dL)に使う |
| グリコアルブミン | 約2週間 | 短期の変化 |
| HbA1c | 過去1〜2か月の平均血糖 | 教育入院など中期の効果判定 |
| 高血糖 | 低血糖 | |
|---|---|---|
| 機序 | 浸透圧利尿による脱水 | 交感神経(アドレナリン)刺激 |
| 症状 | 口渇・多飲・多尿・体重減少・倦怠感 | 発汗(冷汗)・動悸・頻脈・手指振戦・空腹感・顔面蒼白・不安・倦怠感 |
| 進行すると | ケトアシドーシス(嘔吐・腹痛・意識障害) | 中枢神経症状(意識障害・痙攣・昏睡) |
| 対応 | 運動を中止しインスリン・補液で是正 | ただちにブドウ糖・糖質を補給 |
「冷汗・動悸・手指振戦・空腹感は高血糖発作の予兆」は誤り → 正しくはすべて低血糖の警告症状。逆に口渇・多飲・多尿は高血糖側。嘔吐・胸痛・腹痛は低血糖の典型症状ではない。
高血糖は「飲む・出す(口渇・多飲・多尿)」、低血糖は「ふるえる・冷や汗」で切り分ける。インスリンやSU薬を使っている患者が運動中に倦怠感を訴えたら、まず低血糖を疑う。
| 合併症 | 対応する検査 | 所見 |
|---|---|---|
| 網膜症 | 眼底検査 | 単純→増殖前→増殖性へ進行 |
| 腎症 | 尿蛋白・微量アルブミン尿・eGFR | 微量アルブミン尿が最初期のサイン |
| 末梢神経障害 | アキレス腱反射・足部感覚(振動覚) | 腱反射は低下・消失、振動覚鈍麻 |
聴力検査は糖尿病合併症の評価として優先度が低い。聴力低下は代表的合併症ではない。
| 検査 | 何を評価するか |
|---|---|
| eGFR(推算糸球体濾過量) | 腎機能。血清Cr・年齢・性別から算出しCKDの重症度分類に使う |
| HbA1c | 血糖コントロール(過去1〜2か月) |
| 白血球数・CRP | 感染・炎症 |
| Dダイマー | 凝固線溶系。深部静脈血栓症・肺塞栓 |
| LDL/HDLコレステロール・中性脂肪 | 脂質代謝・動脈硬化 |
| AST・ALT・γ-GTP | 肝機能 |
| CAVI | 動脈硬化(血管壁の硬さ) |
| ABI(足関節上腕血圧比) | 下肢動脈の狭窄・閉塞=末梢動脈疾患 |
| HOMA-R | インスリン抵抗性 |
| HRV(心拍変動) | 自律神経機能 |
| CPX(心肺運動負荷試験) | 運動耐容能。呼気ガス分析でpeak VO₂・AT・VE/VCO₂ slopeを求め運動処方に用いる |
| 項目 | 実際 |
|---|---|
| 患者数 | 年々増加傾向(高齢化・糖尿病の増加) |
| 方法の割合 | 血液透析が大多数(9割以上)。腹膜透析はごくわずか |
| 時間帯 | 昼間透析が一般的。夜間透析のほうが多いことはない |
| 導入原因の順位 | 1位 糖尿病性腎症 → 腎硬化症 → 慢性糸球体腎炎 |
| 死亡原因 | 1位 心不全など心血管系疾患、次いで感染症。肝不全ではない |
透析患者の運動=透析日でも状態を確認すれば実施可能で、一律禁忌ではない。ただし水分制限があるため「口渇が改善するまで飲水を促す」のは体液過剰を招き誤り。運動耐容能の評価はCPXで行う。
| 有酸素運動の継続で増える | 有酸素運動の継続で減る |
|---|---|
| HDLコレステロール(善玉) | 中性脂肪(トリグリセリド) |
| 最大酸素摂取量(VO₂max) | 内臓脂肪・体脂肪・体重 |
| 筋内毛細血管数 | LDLコレステロール(悪玉) |
| 筋内ミトコンドリア量・酸化系酵素活性 | IMT(内膜中膜複合体厚)の進行 |
| インスリン感受性 | 安静時心拍数・血圧 |
| 運動耐容能・QOL | 安静時の交感神経活動・血小板凝集能 |
「運動でよい方向に動くのはHDLだけが上がり、他の悪い指標はすべて下がる」と覚えると選択肢を機械的に切れる。長期の有酸素運動で増加するのはHDL、低下するのは中性脂肪。
有酸素運動の効果として誤りやすいもの → 除脂肪体重の増加は主にレジスタンス運動の効果。乳酸の蓄積は嫌気性運動の現象。交感神経活動の亢進・カテコラミンの著明な増加は心負荷を増やす望ましくない変化で、有酸素運動を勧める理由にはならない。
| 項目 | 正しい条件 |
|---|---|
| 開始の条件 | 空腹時血糖250mg/dL未満かつ尿ケトン体陰性 |
| タイミング | 食後1〜2時間。食直後・食後30分以内の開始は不適 |
| 強度 | Borg指数11〜13(楽〜ややきつい)。17(かなりきつい)は強すぎる |
| 種目 | 有酸素運動が主体。レジスタンス運動を併用 |
| 頻度 | 週3〜5回。週1回では効果が乏しい |
| 進め方 | 低強度から段階的に運動量を増やす |
禁忌と誤解されやすいもの → コントロール下の高血圧症・閉塞性動脈硬化症(むしろ歩行訓練が適応)・ポリニューロパチー(足の保護をして実施可)・ペースメーカー植込み後(設定範囲内なら可)・インスリン治療中(禁忌ではなく調整して実施)・透析日。いずれも配慮のうえで運動可能で禁忌ではない。
薬物治療中の低血糖対策=インスリン注射直後の運動は注射部位からの吸収を促進し低血糖を誘発するため避ける。補食を携帯し、運動前後に血糖を確認する。運動後の遅発性低血糖にも注意。
| 脂質 | 働き | 危険なのはどちらか |
|---|---|---|
| LDLコレステロール | 悪玉。血管壁にコレステロールを運ぶ | 高値が危険 |
| HDLコレステロール | 善玉。血管壁から余分なコレステロールを回収する(逆転送) | 低値が危険。高値はむしろ保護的 |
| 中性脂肪(TG) | エネルギー貯蔵 | 高値が危険 |
「高HDLコレステロール血症は心筋梗塞の再発危険因子」は誤り → 正しくはHDL高値は動脈硬化を抑制し、リスクを下げる。危険因子となる脂質異常は「LDL高値・HDL低値・TG高値」。
| 区分 | 項目 | 基準値 |
|---|---|---|
| 必須 | ウエスト周囲径(内臓脂肪蓄積) | 男性85cm以上・女性90cm以上 |
| 以下の2項目以上 | 脂質 | 中性脂肪150mg/dL以上 または HDL 40mg/dL未満 |
| 血圧 | 収縮期130mmHg以上 または 拡張期85mmHg以上 | |
| 空腹時血糖 | 110mg/dL以上 |
LDLコレステロールは診断基準に含まれない。脂質の指標は中性脂肪とHDLのみ、という引っかけが頻出。
| 段階 | 対象 | 内容 | 例 |
|---|---|---|---|
| 一次予防 | まだ発症していない健常者 | 健康増進・発症予防 | メタボの予防教育、健常成人への禁煙指導、健康教育、予防接種 |
| 二次予防 | 発症したが後遺症のない段階 | 早期発見・早期治療・進展防止 | 各種健診・がん検診、脂質異常症患者への栄養指導、高血圧症患者の運動療法 |
| 三次予防 | 発症後・障害が生じた者 | 機能回復・再発防止・社会復帰 | 脳出血患者の合併症予防、脳梗塞の再発予防教育、糖尿病性足病変患者の筋力トレーニング、脳血管疾患の急性期血圧管理・回復期の服薬指導・生活期の運動指導 |
切り分けの要は「対象がまだ病気でないか」。患者を対象とした選択肢は一次予防から外れる。さらに、代謝疾患そのものへの治療的介入(脂質異常症の栄養指導など)は二次予防、脳卒中など発症してしまった疾患の後の介入は病期(急性期・回復期・生活期)を問わず三次予防、と整理する。
| 機能亢進(Basedow病) | 機能低下(橋本病など) | |
|---|---|---|
| 症状 | 頻脈・動悸・体重減少・発汗・暑がり・眼球突出・手指振戦・下痢 | 徐脈・体重増加・粘液水腫・寒がり・無気力・便秘・認知機能低下 |
| イメージ | エネルギー過剰(やせる・速い) | 省エネ(太る・遅い) |
| 骨代謝 | 骨吸収が亢進し骨量が減る | 骨粗鬆症の危険因子ではない |
甲状腺機能亢進症は認知症の原因になりにくい。認知機能低下をきたすのは低下症のほう。亢進症は焦燥・不安・頻脈・体重減少が主体。低下症と亢進症の入れ替えが頻出の引っかけ。
| 骨を減らす=危険因子 | 危険因子ではない |
|---|---|
| Cushing症候群・ステロイド薬(薬剤性の代表) | 副腎不全(コルチゾール低下) |
| 甲状腺機能亢進症 | 甲状腺機能低下症 |
| 副甲状腺機能亢進症(PTH過剰で骨吸収亢進) | 副甲状腺機能低下症 |
| 関節リウマチ(慢性炎症+不動+ステロイド治療) | 肥満(荷重で骨密度は保たれやすい。危険なのはやせ) |
骨を減らすのは多くが「機能亢進」またはステロイド過剰の側。選択肢に「◯◯機能低下」が並んでいたら、そのほとんどが誤答肢と判断できる。
| 指標 | 定義 | 基準にするもの |
|---|---|---|
| METs(代謝当量) | 作業時代謝量 ÷ 安静時代謝量。1MET=安静座位の酸素消費量≒3.5mL/kg/分 | 安静時代謝量 |
| RMR(エネルギー代謝率) | 作業に要したエネルギーを基礎代謝量との比で表す | 基礎代謝量 |
「METsは作業時代謝量÷基礎代謝量」は誤り → 正しくは安静時代謝量で割る。METsとRMRで基準が入れ替わる引っかけが定番。