語源はre(再び)+habilis(適した)=「再び適した状態にする」。医学的な機能回復にとどまらず、全人間的復権(人間らしく生きる権利の回復)を指す。到達点は活動・参加・QOLの向上である。
| モデル | 障害のとらえ方 | 介入の向き |
|---|---|---|
| 医学モデル | 障害=個人に属する心身の欠損 | 個人を治す |
| 社会モデル | 障害=心身機能と社会環境との相互作用で生じる | 環境・社会の障壁を除く |
| ICF(統合モデル) | 両者を統合し「生活機能」を中心に置く | 個人と環境の両方 |
「1990年代後半に起こった」「スウェーデンが発祥」「社会的排除への戦略として提唱された」はいずれも誤り → 正しくは1960年代・アメリカ発祥で、主眼は障害者の自己決定と社会参加の促進。スウェーデンはノーマライゼーション理念が展開した国であって、IL運動の発祥地ではない。
| 分野 | 内容 | 主な担い手 |
|---|---|---|
| 医学的リハ | 治療・訓練で心身機能と能力を高める | 医師・PT・OT・ST・看護 |
| 教育的リハ | 障害児の教育・特別支援教育 | 教員 |
| 職業的リハ | 職業評価・職業訓練・就労支援 | 職業カウンセラー・ジョブコーチ |
| 社会的リハ | 社会生活力を高め社会参加を実現する | MSW・行政 |
この4分野に「リハビリテーション工学」を加えて5分野とすることもある。
| 段階 | 目的 | 具体例 |
|---|---|---|
| 一次予防 | 発生そのものの予防 | 健康増進・生活習慣改善・予防接種 |
| 二次予防 | 早期発見・早期治療 | 健診・スクリーニング・人間ドック |
| 三次予防 | 重症化防止・機能回復・社会復帰 | リハビリテーション・再発予防 |
「三次予防に含まれるのはどれか」の答えはリハビリテーション。早期発見・早期治療は二次、健康増進・予防接種は一次。ただし転倒予防教室や介護予防は一次予防的な側面ももつ。
予防の段階は行為の名前(運動、食事指導、教室…)に固定でひもづいていない。その行為を受ける人が発症前なのか、発症後なのかで段階が決まる。同じ行為でも対象が違えば段階は変わる。
| 行為 | 対象が発症前なら | 対象がすでに発症しているなら |
|---|---|---|
| 運動・食事指導 | 一次予防(発症そのものを防ぐ) | 三次予防(合併症・重症化を防ぐ) |
| 体重管理 | 一次予防 | 三次予防 |
| 血圧測定・検査 | 二次予防(未発見の病気を見つける) | 三次予防(既往症の経過観察・再発予防) |
固定して覚えてよいのは予防接種=一次(必ず発症前に行う)と健診・検診でのスクリーニング=二次(自覚症状のない人から拾い上げる)の2つだけ。それ以外は対象を見て判断する。
「糖尿病の運動療法は三次予防である」は、対象次第で正しくも誤りにもなる。すでに発症した糖尿病患者に行う運動療法なら合併症予防・重症化防止の三次予防、発症していない人(予備群・リスク保有者)に行う運動療法なら発症を防ぐ一次予防になる。
そのため、対象を示さずに「糖尿病の運動療法は三次予防」とだけ書かれた選択肢は誤りとは言い切れず、「ワクチン接種は一次予防」と並べると正答が一意にならない(実際にそういう出題がある)。試験では、例外なく一次予防と断定できる「ワクチン接種=一次予防」を公式正答として採る。迷ったら対象が誰でも段階が変わらない肢を選ぶ。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1951年 | WCPT(世界理学療法連盟)設立 ※世界の動き |
| 1963年 | 日本初の理学療法士養成教育機関が開設(=1960年代) |
| 1965年 | 理学療法士及び作業療法士法 制定 |
| 1966年 | 第1回PT・OT国家試験/日本理学療法士協会 設立 |
| 1981年 | 国際障害者年(テーマは「完全参加と平等」) |
| 2001年 | WHOがICF(国際生活機能分類)を採択 |
「最初のPT養成校の開設は1970年代」は誤り → 正しくは1963年=1960年代。1970〜90年代は養成校が増えた時期にすぎない。WCPT設立の1951年(世界)と日本の年号を混同しない。
CBR(地域に根ざしたリハビリテーション)はWHOが示した枠組みで、2010年のCBRガイドラインで保健・教育・生計・社会・エンパワメントの5本柱に整理された。各柱が5要素をもち計25要素。
| 5本柱 | 含まれる要素の例 |
|---|---|
| 保健 | 健康増進・予防・医療・リハビリ・福祉用具 |
| 教育 | 就学前・初等・中等以上・生涯学習 |
| 生計 | 技能開発・自営・賃金雇用・金融サービス・社会保障 |
| 社会 | 人間関係と家族・文化と芸術・レクリエーションとスポーツ・司法 |
| エンパワメント | 権利擁護・当事者団体・自助グループ・社会運動・地域動員 |
ユニバーサルデザイン・バリアフリー・人生の質(QOL)はCBRマトリクスの柱ではない。いずれもリハの関連概念だが、「含まれるのはどれか/含まれないのはどれか」で紛れ込ませる定番のひっかけ。CBRは現在CBID(地域に根ざしたインクルーシブ開発)へ発展している。
| 項目 | ACTの実際 | 誤答の定番 |
|---|---|---|
| 対象 | 重度・難治性の精神障害者(入退院を繰り返す層) | 「軽度が対象」 |
| 体制 | 多職種チームでのケアマネジメント | 単独職種の個別担当 |
| 時間 | 24時間365日の危機対応 | 「日中に限定」 |
| 方法 | アウトリーチ(訪問)中心・短時間でも頻回に訪問 | 外来通所が中心 |
| 担当比 | スタッフ1人あたり利用者おおむね10人程度 | 「25人程度」 |
ACTは平時の地域生活支援チームであり、災害支援チームではない。
| 相談する内容 | 相談先 |
|---|---|
| 栄養指導・食形態 | 管理栄養士 |
| 人工呼吸器の設定・薬剤・医療行為 | 医師 |
| 福祉用具の貸与・制度利用・退院調整 | ソーシャルワーカー(MSW) |
| 介護保険サービスの調整 | ケアマネジャー・MSW |
要介護認定申請の主治医意見書を作成するのは医師で、理学療法士は作成できない(評価情報を医師に提供するにとどまる)。「理学療法士が行わないのはどれか」型では、他職種の独占業務(診断・意見書作成・処方)が正答になる。
| 病期(Dietz分類) | 目的 |
|---|---|
| 予防的 | 治療前〜直後。機能低下を予防する |
| 回復的 | 治療後の機能・能力を最大限に回復する |
| 維持的 | 進行に伴う機能低下を最小限にしADLを保つ |
| 緩和的(緩和期) | 症状緩和とQOLの維持・向上を最優先する |
| 病態 | 起こること | 対応 |
|---|---|---|
| 骨髄抑制(白血球↓) | 感染リスク | 血球数に合わせて運動内容・強度を変更する |
| 骨髄抑制(血小板↓) | 出血リスク | 抵抗運動・転倒を避ける |
| 骨髄抑制(Hb↓) | 貧血・易疲労 | 負荷を下げ休息を挟む |
| 骨転移 | 病的骨折(疲労骨折ではない) | 荷重・回旋・抵抗運動を制限 |
| リンパ浮腫 | 患肢の腫脹・重だるさ | 用手的リンパドレナージ・圧迫療法・運動=複合的理学療法を行う |
「疼痛に対して温熱療法は禁忌」「リンパ浮腫に対して理学療法は行わない」はいずれも誤り → 温熱は腫瘍局所への直接照射を避ければ疼痛緩和に用いてよく一律禁忌ではない。リンパ浮腫にはむしろ複合的理学療法を積極的に行う。
| 項目 | 慢性疼痛 |
|---|---|
| 期間 | 3か月以上持続、または通常の治癒期間を超えて続く |
| 要因 | 生物・心理・社会が絡む多因子。1つに絞れない |
| 治療 | 多職種による集学的アプローチ。運動療法・認知行動療法が柱 |
| 手術 | 第一選択ではない |
| 目標 | 痛みゼロではなく活動性・QOLの向上 |
「1〜2か月間続く疼痛」「要因は1つに絞られる」「手術療法が勧められる」「治療目標は痛みのない状態」はすべて誤り。安静を続けることはむしろ慢性化を助長する。
「理学療法士は災害復興期から活動を開始する」は誤り → 正しくは急性期・亜急性期から避難所などで関与する。「復興期から」という遅い開始の記述が誤答になる定番パターン。
| 略語 | 正式名 | 役割 |
|---|---|---|
| DMAT | 災害派遣医療チーム | 災害急性期の救命・医療 |
| DPAT | 災害派遣精神医療チーム | 精神医療・心のケア |
| DHEAT | 災害時健康危機管理支援チーム | 被災自治体の保健医療行政(マネジメント)支援 |
| JRAT | 日本災害リハビリテーション支援協会 | 生活機能の維持・回復。リハ職の統括組織 |
「生活機能を中心に支援する」「災害リハの統括組織」ときたらJRAT。ACTは平時の精神障害者支援で災害チームではない。
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| インシデント(ヒヤリ・ハット) | 患者に実害が生じなかった、または軽微だった事例 |
| アクシデント | 実際に患者に実害が生じた事故 |
「責任者を処罰する」「監督官庁に報告する」「施設管理者が解決策を検討する」「当事者間で原因を検討する」はいずれも目的として誤り。処罰目的にすると報告が萎縮し、かえって安全が損なわれる。当事者や管理者に閉じず組織全体で分析する。
| 体位 | 好発部位 |
|---|---|
| 背臥位 | 仙骨部・踵部(+後頭部・肩甲骨部・肘頭) |
| 側臥位 | 大転子部・内果部(+耳介・肩峰・腸骨稜) |
| 腹臥位 | 腸骨稜・膝蓋部・肋骨部 |
膝窩部は背臥位でも圧が集中せず好発部位ではない。大転子部・内果部は側臥位の部位であり、背臥位を問われたときに選ばない。骨突出部で圧が集中する所に生じる、が原則。
| 手技 | 目的 |
|---|---|
| Shaker法(頭部挙上訓練) | 舌骨上筋群の強化。仰臥位で頭部挙上を反復し喉頭挙上・食道入口部開大を改善 |
| Mendelsohn手技 | 嚥下時の喉頭挙上を意図的に保持し食道入口部開大を改善 |
| バルーン拡張法 | 狭窄した食道入口部(輪状咽頭筋)を機械的に拡張 |
| ブローイング | 鼻咽腔閉鎖の強化(軟口蓋挙上を促す) |
| ハフィング | 声門を開いたままの強制呼出=排痰(気道クリアランス)。嚥下手技ではない |
組合せ問題では目的が互いに入れ替えられる。喉頭挙上系=Shaker法・Mendelsohn手技/拡張=バルーン/鼻咽腔=ブローイング/排痰=ハフィングと系統でまとめて覚える。