出題の大半は「検査名 → 何を測るか」の対応。まず8群に仕分ける。
| 測るもの | 代表的な検査 |
|---|---|
| 知能 | WAIS・WISC・WPPSI・田中ビネー・K-ABC・RCPM・Kohs立方体 |
| 発達 | DDST(デンバー)・新版K式・遠城寺式・津守式 |
| 認知症スクリーニング | MMSE・HDS-R |
| 記憶 | WMS-R・RBMT・RAVLT・三宅式・ベントン・Rey複雑図形 |
| 注意・処理速度 | TMT・PASAT・かなひろいテスト |
| 遂行機能(前頭葉) | WCST・BADS・FAB |
| 人格・情緒 | 質問紙法/投影法/作業検査法(6-4〜6-7) |
| 精神症状 | BDI-Ⅱ・HAM-D・BPRS・PANSS |
紛らわしい常連の所属先。CMI・STAI=人格・情緒/MMSE=認知機能/WAIS=知能/WMS-R=記憶/TMT=注意/WCST=遂行機能。
| 検査 | 対象年齢 |
|---|---|
| WPPSI | 幼児 |
| WISC | 児童(おおむね5〜16歳) |
| WAIS | 成人(16歳以上) |
「ウェクスラー式は精神年齢からIQを求める」は誤り → 精神年齢・比率IQはビネー式、ウェクスラーは偏差IQ。
「発達評価はどれか」でWPPSI・WISC・WAISが並ぶことがある。ウェクスラー3種はすべて知能検査で、発達評価ではない。
| 検査 | 位置づけ・測るもの |
|---|---|
| DDSTⅡ/JDDST-R | デンバー発達判定法。乳幼児の発達スクリーニング。個人-社会/微細運動-適応/言語/粗大運動の4領域 |
| 新版K式・遠城寺式・津守式 | 発達検査(発達指数DQ) |
| K-ABCⅡ | 知能検査。認知処理過程と習得度をみる(2歳半〜18歳) |
| RCPM | 非言語性の推論・知的能力。言語を使わず失語例でも施行可。記憶課題を含まない |
| Kohs立方体組合せテスト | 積み木による非言語性知能・構成能力 |
| CARS | 小児自閉症の重症度評価尺度 |
| PEP-3 | 自閉症児の発達・行動プロフィール(療育計画用) |
| ADHD-RS | 不注意・多動の症状評価尺度 |
| ASQ | 自閉症スクリーニングの質問紙 |
「発達評価=DDST」「知能検査=ウェクスラー・ビネー・K-ABC」。CARS・PEP-3・ADHD-RSは障害特性の評価尺度で知能検査ではない。
| 方法 | 代表的な検査 | 特徴 |
|---|---|---|
| 質問紙法 | MMPI・YG性格検査・TEG・MPI・NEO-PI-R・MAS・CMI・STAI | 用意された項目に本人が回答。実施・採点が簡便だが意図的に歪めやすい |
| 投影法 | ロールシャッハ・TAT・SCT・P-Fスタディ・バウムテスト・HTP | 曖昧な刺激への反応から深層をみる。解釈に熟練が必要 |
| 作業検査法 | 内田クレペリン精神検査 | 単純作業の量の推移(作業曲線)から性格・適性をみる |
「人格検査はどれか」でCMI・STAIが正答になる。この2つを認知系(MMSE・WAIS・WMS-R)と取り違えないこと。
| 検査 | 刺激・やらせること |
|---|---|
| ロールシャッハ | 左右対称のインクのしみの図版10枚を順に提示し、何に見えるかを答えさせる |
| TAT | 曖昧な絵を見せて物語を作らせる(主題統覚検査) |
| SCT | 「私は___」など書きかけの文の続きを書かせる(文章完成法) |
| P-Fスタディ | 欲求不満場面のイラストの吹き出しにセリフを書き込ませ、攻撃の方向と型をみる |
| バウムテスト | 1本の木を描かせる |
| HTP | 家・木・人を描かせる |
出題は形式の描写から検査名を当てさせる型。インクのしみ=ロールシャッハ/セリフ書き込み=P-Fスタディ/文の続き=SCT/木=バウム。
組合せ問題で繰り返し出る誤りと正しい対応先。
| 項目 | MMSE | HDS-R |
|---|---|---|
| 見当識 | あり | あり |
| 3単語の記銘・遅延再生 | あり | あり |
| 計算 | あり(100から7を順に引く) | あり(100−7、さらに−7) |
| 図形模写(構成課題) | あり(重なった五角形) | なし |
| 文章を書く・読む、3段階命令 | あり | なし |
| 数字の逆唱 | なし | あり |
| 野菜の名前を挙げる(語の流暢性) | なし | あり |
| 実施形式 | 口頭+筆記・描画 | すべて口頭 |
| 満点・カットオフ | 30点・23点以下で疑い | 30点・20点以下で疑い |
書く・描く課題があればMMSE、野菜の名前と数字の逆唱ならHDS-R。「MMSEに含まれHDS-Rに含まれないもの=構成課題」が定番。
MMSEに語の流暢性課題はない。「語の流暢性課題を含む検査」の答えはHDS-R。
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| RBMT | リバーミード行動記憶検査。買い物・約束・人の名前など日常生活に即した課題。生態学的妥当性が最も高い |
| WMS-R | ウェクスラー記憶検査。言語性・視覚性・注意集中・遅延再生を含む包括的な標準化検査 |
| RAVLT | 無関連単語リストの学習と遅延再生をみる言語性記憶検査。刺激が人工的で生活関連性は低い |
| 三宅式/ベントン | 対語記銘(言語性)/視覚記銘 |
| Rey複雑図形検査 | 視覚性記憶と構成能力。視空間認知の評価 |
「日常生活場面で必要な記憶の障害を検出する」=RBMT一択。MMSE・HDS-Rは全般スクリーニングで記憶特異的ではない。
遅延再生を含む=MMSE・HDS-R・RBMT・RAVLT・WMS-R。含まない=RCPM(非言語性の推論であって記憶検査ではない)。
| 検査 | 測るもの |
|---|---|
| TMT | 数字・文字を順にたどって線で結ぶ。Part A=注意・処理速度/Part B=注意の切り替え(遂行機能) |
| PASAT | 連続加算課題。注意・情報処理速度・ワーキングメモリ |
| かなひろいテスト | 注意(配分・選択) |
| WCST | カード分類の規則を推測・転換させる。概念形成とセットの転換=遂行機能。保続の検出に優れる |
| BADS | 生活場面に近い課題で遂行機能をみる |
| FAB | 前頭葉機能検査。概念化・語想起・抑制(Go/No-go)などを短時間で評価 |
脳挫傷後に他者への配慮を欠く・自己中心的・粗暴といった性格変化と脱抑制が出た症例では、優先度が最も高いのはFAB。MMSEは全般スクリーニングで前頭葉に特化しない。ASIAは脊髄損傷、SLTAは失語症、Rey複雑図形は視空間・構成の検査で、いずれも優先度は低い。
WAIS-Ⅲは全般的知能の検査で遂行機能検査ではない。図形模写は構成能力・視空間認知。遂行機能を問われたらWCST・BADS・TMT-B・語想起。
| 形式 | 尺度 |
|---|---|
| 自己記入式=質問紙法 | BDI-Ⅱ・SDS・CES-D |
| 他者評価(検査者が面接・観察して評定) | HAM-D〈HRS-D〉・MADRS・BPRS・PANSS |
「自分で書く=質問紙法」「検査者が評定=他者評価」。BPRS・PANSSは統合失調症の症状評価で他者評価。HDS-Rは検査者が口頭で行う認知機能検査であって質問紙法ではない。