「静止膜電位は正の値」は誤り → 負の値。
| 相 | 主役イオン | 向き | 膜電位 |
|---|---|---|---|
| 静止 | K⁺漏出 | — | −70〜−90mV |
| 脱分極 | Na⁺ | 外 → 内 | 急上昇 |
| 再分極 | K⁺ | 内 → 外 | 低下 |
「K⁺は脱分極のときに細胞外から細胞内に移動する」は誤り → 向きも時期も逆。脱分極=Na⁺イン/再分極=K⁺アウト。
| 分類 | 髄鞘 | おもな機能 |
|---|---|---|
| Aα(Ia・Ib・α運動) | 有髄・最太 | 筋紡錘一次終末、ゴルジ腱器官、骨格筋の運動 |
| Aβ(II) | 有髄 | 触圧覚、筋紡錘二次終末 |
| Aγ | 有髄 | 錘内筋を支配=筋紡錘の感度調節 |
| Aδ(III) | 有髄・細 | 速い痛み、温度覚 |
| C(IV) | 無髄 | 遅い痛み、自律神経節後線維 |
「寒冷で筋紡錘からの求心性放電が増大」は誤り → 減少する。
化学シナプスの順序:活動電位が軸索終末に到達 → 前膜の脱分極 → 電位依存性Ca²⁺チャネルが開く → Ca²⁺が終末内へ流入 → シナプス小胞が前膜と融合 → 伝達物質を放出 → 後膜の受容体に結合(興奮性はEPSP・抑制性はIPSP)。
| 伝達物質 | おもな部位 | 性質 |
|---|---|---|
| アセチルコリン | 神経筋接合部、自律神経節(交感・副交感とも)、副交感節後線維、交感の汗腺 | 興奮性 |
| ノルアドレナリン | 交感神経節後線維(汗腺を除く) | 心筋ではβ1受容体で亢進 |
| ドパミン | 黒質緻密部 → 線条体、中脳皮質系 | 運動制御。変性=Parkinson病 |
| セロトニン | 脳幹縫線核 | 気分・睡眠 |
| GABA | 中枢全般 | 主要な抑制性 |
| グルタミン酸 | 中枢全般 | 主要な興奮性 |
ドパミンの局在部位は黒質。前頭葉は受け取る側で産生部位ではない。視床・小脳はグルタミン酸とGABAが主役、脳梁は白質線維束。
| 原因 | 作用部位 | 機序 | 結果 |
|---|---|---|---|
| ボツリヌス毒素 | 運動神経終末(前膜) | ACh放出を阻害 | 弛緩性麻痺。痙縮治療に応用 |
| 重症筋無力症 | 後膜 | ACh受容体への自己抗体 | 易疲労、反復刺激で漸減 |
| 筋弛緩薬(クラーレ等) | 後膜 | 受容体を競合的に遮断 | 弛緩 |
| 有機リン中毒 | シナプス間隙 | AChエステラーゼ阻害 | AChが過剰に残る |
ボツリヌス毒素は神経を破壊せず放出を可逆的に抑えるだけなので、効果は2〜3か月で消える。
「ボツリヌス毒素は抗ACh受容体抗体を産生させる」は誤り → それは重症筋無力症。毒素は終末でのACh放出を止める。「末梢神経の破壊」「アクチンとミオシンの結合抑制」「ATP産生停止」もすべて誤り。
「Ca²⁺が筋小胞体に取り込まれると筋収縮が起こる」は誤り → 取り込みは弛緩。収縮は放出で起こる。
エネルギー源はATP。ADPは分解後の産物でエネルギー源ではない。滑走説=フィラメント自体は短くならず互いに滑り込む。
| 部位 | 構成 | 収縮時 |
|---|---|---|
| A帯 | ミオシン | 変わらない |
| I帯 | アクチンのみ | 短縮 |
| H帯 | ミオシンのみ | 短縮 |
| Z線間(サルコメア) | — | 短縮 |
「単一刺激を加えると強縮が生じる」は誤り → 単一刺激は単収縮、強縮には高頻度の連続刺激が要る。
| 受容器 | 感知 | 求心性線維 | 反射 |
|---|---|---|---|
| 筋紡錘 | 筋の伸張(長さ) | Ia・II | 伸張反射=深部腱反射 |
| ゴルジ腱器官 | 腱の張力 | Ib | Ib抑制 |
| 項目 | 骨格筋 | 心筋 | 平滑筋 |
|---|---|---|---|
| 横紋 | あり | あり(横紋筋) | なし |
| 随意性 | 随意 | 不随意 | 不随意 |
| ギャップ結合 | なし | あり(介在板)=合胞体 | あり |
| 活動電位 | 1〜5msec | 200〜300msec(プラトー相) | 長い |
| 単収縮 | する | する | — |
| 強縮 | する | しない(不応期が長い) | — |
| 静止張力 | 小 | 骨格筋より大きい | — |
「心筋は平滑筋」「心筋にギャップ結合はない」「心筋の活動電位は約5msec」はいずれも誤り → 心筋は不随意の横紋筋、介在板のギャップ結合をもち、活動電位は200〜300msec。約5msecは神経・骨格筋の値。
| 相 | 内容 | イオン |
|---|---|---|
| 第0相 | 脱分極 | Na⁺流入 |
| 第1相 | 初期再分極 | 一過性K⁺流出 |
| 第2相 | プラトー | Ca²⁺流入とK⁺流出が拮抗 |
| 第3相 | 再分極 | K⁺流出 |
| 第4相 | 静止電位 | 洞房結節はペースメーカー電流(If)で自発脱分極 |
再分極に最も影響するのはK⁺電流。Ca²⁺電流はプラトーを作って再分極を遅らせる側、Na⁺電流は脱分極を担う側。プラトーで不応期が長いため心筋は強縮しない。
心臓の周辺事実
| 病態 | 振幅 | 伝導速度 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 脱髄 | 保たれる | 著明に低下 | 跳躍伝導の障害。Guillain-Barré症候群、CIDP |
| 軸索変性 | 低下 | 比較的保たれる | 機能する軸索数が減る |
| 運動ニューロン変性 | 低下 | 比較的保たれる | 前角細胞の障害 |
| 神経筋接合部異常 | 反復刺激で漸減 | 正常 | 単発刺激では判定できない |
| 筋疾患(筋原性) | — | 正常 | 神経自体は正常 |
| 針筋電図 | 波形 |
|---|---|
| 神経原性変化 | 高振幅・長持続(巨大電位)=神経再支配による |
| 筋原性変化 | 低振幅・短持続・多相性 |
「神経原性変化では低振幅・短持続」は誤り → それは筋原性。「軸索変性で振幅は低下しない」も誤りで振幅は低下する。感覚神経伝導速度も測定できる。
| 用語 | 内容 | 構造変化 |
|---|---|---|
| アンマスキング | 抑制されて働いていなかった潜在経路の抑制が外れて機能が現れる(脱抑制) | なし・即時 |
| スプラウティング(側芽形成) | 健常な神経線維が脱神経領域へ枝を伸ばしシナプスを作る | あり・遅発 |
| ディアスキシスの回復 | 損傷部から離れた部位の一時的な機能抑制が回復 | なし |
| 機能の再構成・代償 | 損傷部位以外の組織が再編成され肩代わりする | あり |
| 軸索再生 | 軸索切断後、近位部から線維が伸びる(末梢神経の再生機序) | あり |
「脱神経のために受容体抗体ができて興奮性が高まる」は回復機序ではない → 自己免疫の話でアンマスキングとは無関係。